天山南路・歴史紀行 プロローグ

グルバン祭り と ローゼ祭

 ラマダーンとは断食を実行する いや イスラム教徒にとって しなければならない月を言う。

イスラム教徒の神聖な宗教行事として、教徒の全てが履行する。 レストランも閉店に成ってしまう。 この地を訪れようする 旅行者は注意しなければならない。

ちなみに、今年は太陽暦の8月一日から8月29日まででした 来年は7月20日から8月18日の29日間が断食月に当たります。

イスラム社会は太陰暦 ラマダーン期日は毎年 異なった日に始まります。 また、元旦の行事や各月の諸行事なども 太陰暦《ヒジラ暦での新年1433年01月01日は 太陽暦の11月27日(2011年)》で行われています。

イスラム世界を旅する者は この暦で社会生活が営まれているがゆえに 各地の行事【グルバン祭りとローゼ祭】を楽しむためには 事前に調べておく必要があります。

天山南路・p-1

【前回 パミール高原に向った折、カシュガール市手前のアクス市近く “夜明け” 二月 】

 別の話ですが、回教徒のシンボルは下弦の月であり、満月ではありません。 イスラム国家の国旗は下弦の月と星 または アラビヤ文字(アッラーは唯一絶対の神)と剣です。

なぜ 満月がシンボル化されなかったのか 愚考してみた。

内蒙古のバインゴル大草原(世界最大という)やゴビ・タクラマカン砂漠を彷徨った満月の明るさ また 月無く雲なき星のみの暗さに比べて 下弦の月は薄明かりであった。

断食月の約一ヶ月は絶対の神に服従するもの(マホメットの苦難を追体験)としての厳格な自己管理を回教徒にしいるものです。

が 唯一絶対マホメット様は 太陽の下ではそれを強い、日が沈み、昇り来るまでの時間帯は強制しなかった。

“夜がけ・朝駆け”太陽が昇り来る前に腹を満たし、日没と共に腹くちるまで餓を癒す。  回教徒はマホメットの寛大さに涙したことでしょう。

また 闇夜は邪心の声に民の心が動く。 満月の明るさは 夜と言えども、管理統治者の権力誇示には おあつらえ向きでしょう。

下弦の月は薄明かり。 民の心を邪心や強権から開放するのに最もいい照明度であろう と私は 愚考している。 ハッハッハ また 今日も馬鹿な話を書いている。

天山南路・p-2

【・・・・・・満 月・・・・・】

 さて カシュガールを訪れるには 祭りの話【グルバン祭りとローゼ祭】を知っておかなければ 興味は半減する。 五木寛之氏や陳舜臣氏の名文が在りますが、

喀什市(カシュガール)からシルクロードを東方に 天山南路のキャラバン・ルートに沿って旅した記録を記載するにあたり、この祭りの事 カシュガールの背景を頭に入れて旅立とう。

カシュガルはシルクロードの時代から重要な交易拠点であり続けた。

シルクロードの支線、西域南道(敦煌・ニヤ・ホータン)が この地 カシュガールで合流する。 天山南路がトルファンで天山北道に繋がり、草原の道へと伸びていきます。

タクラマカン砂漠を南北に迂回し、西欧文化圏と東洋文化圏の接触・合流地点であったのです。

現代の民族構成は、ウイグル族、漢族、キルギス族、ウズベク族、タジク族など多様。

旧市街は伝統的な粘度の住宅に様々な金物屋、織物点などが立ち並び、ロバ牽きの馬車が多く行き交う、1000年以上変わらない光景が残されている。

一方で市街地の南部には漢族が多く流入しており、近代的なショッピングセンターや遊園地なども増えてきた。

治安は長年安定していたが、北京オリンピック前後より民族対立による激しい衝突が散発的に発生しており、死者が多数発生する事態になっている。

喀什市・カシュガールは紀元前から疏勒(そろく)国としてシルクロードの重要な城郭として栄え、玄装も印度からの帰路立ち寄り、その 隆盛を書き留めています。

*彼はこの地でトルハァン高昌王国の崩壊を知り、南下する。                   西域南道を旅してホータン・ニヤ・ロプノール・敦煌 経由で帰国*

また 後年のマルコポーロが この城郭を訪れ その繁栄ぶりに 驚きを記述している。

天山南路・p-3

【 マルバザールの賑わい・・・当日はウィークディーにて の早朝・・・・】

 現代の旅行者 あなたが シルクロードに憧れを抱き、万難を廃し、辿り着きしユーラシア大陸が最深部の この地至れば、その夢を砕かれるかも知れない。

唯一のロマン “アポク・ホージャに眠る 【香妃】” の廟に詣でるぐらいが 過日からの夢の一部に陶酔できる 唯一の場所だと私は危惧してしまう。

なぜだ 歴史は 遺構は 私達の憧れはどこに消えたのでしょうか・・・・・・

地図を俯瞰すれば、 パミール高原の荒涼たした大高原の付け根にカシュガール市は喰らい付いている。

東に流れ来る河川は地肌を削り、いたるところで渓谷を造っている。 その渓谷たるや不安定な側壁で築かれた巨大な“U字溝”。 一雨で崩落してしまいます。 大雨だと一夜にして谷筋が変わる代物だ。

これらの暴れ河川がカシュガールを囲み、また 伏兵を城郭のそばに入れている。 魔神が機嫌を損なえば 一夜にして いや 眼前で街が消え、土砂に埋まる。

更に 人の欲望が町を破壊する。 民族の抗争が城郭を破壊する。 土着の宗教が仏教に変わり、回教に変わるごとに文化遺産が破壊され尽くした。

人々が遺産を破壊してきたのです。

天山南路・p-4

【カシュガール・南疆鉄道駅舎、現在はホータン市に繋る。 尖頭・ミレット(右写真)は広報塔、後世ミレットは四隅に建てられ形式化 タージ・マハールを御参想 院内は教壇とメッカを示す方位盤のみの大空間】

 マルバザールの賑わい。ひとつ1元の肉入りのナンから、セーター、帽子、生きたブタやロバに至るまで、実に様々な物が売っている。 日曜日の原宿より混んでいて全く身動きがとれないでしょう。

人民広場そばに その存在感をしめすエイティガール・モスク 1442年建造で中国最大のイスラーム教モスク。 モスク近辺でのエスニック・ムードに酔いしれることはできる。

収穫が終わるころに このイスラム寺院で ローゼ祭があり、ローゼ祭の70日後にグルバン祭が行われる。

寺院内で 前面の広場で 人々は膝を折って日に五回の礼拝を行う。 尖頭・ミレットから礼拝呼びかけの 韻をふんだ美しいコーランが読み上げられる。

陳舜臣さんは 感激の紀行文を書いています。 彼の紀行はローゼ祭の折だったと記憶しますが、友人が言うにはグルバン祭りの方が 華やかだと言う。

グルバン祭は新疆ウイグル民族の新年です。 断食月・ラマダーンからの解放感と新年を迎える希望感の違いが現れるのでしょう。

残念ながら、当地に三度 足を入れているが 私は未だ これらの祭りを見ていない。 今年こそ、マリアムに頼のもう。

天山南路・p-5

【天山山脈を一気に、カシュガールへ1.5時間 1200km  南疆鉄道にて(男性80歳に近い壮健者)】

さて、 旅の記録を お話しましょう・・・・・・・

                         *当該地図・地形図を参照下さい

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