創作; “光の庭”のうたた寝 =093=

❢❢❢ 遼王朝皇族が耶律大石、王朝再興賦 ❢❢❢

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❝ =第一章第5節_26 ; 陰山山脈の南域にて・・・・ ❞

何蕎(カ・キョウ)が梁山泊の三代目首領天魁星こと宋江(ソウコウ)の求める紙と筆を忠弁亮に伝えて運ばせた。 また、商人宿の主である忠弁亮はウイグル文字が書き熟せる五名を呼び集める。 その間、イムルグと何蕎が練り上げた文面は、=吐蕃の兵馬が酒泉城郭を襲うもよう。 祁連山脈の杣間道を密かに北上縦断する奇襲で襲来。 時期不明だが、祁連山脈南麓・哈垃湖畔に吐蕃兵が集結済み。 遼王国は耶律大石統帥の欽宇阮将軍以下120名の武将が邑民保護のため、武威に集結中。 密やかに邑落に導き、将軍の指揮を仰ぐこと。 尚、酒泉城を預かる曹撻烈さまにも密かにこの文面を見せること《ミイ・イムルグ署名》=
小さい紙に急を告げる文面が書かれ、油紙の上に蠟で密封された封書を足に結束された五羽の電鳩が大きな太陽に向かって飛翔していった。 何蕎、ミイ・イムルグ、石隻也、忠弁亮はその五羽を見送る。 ミイ・イムルグの顔には もはや 憂いの陰は無くなっていた。 部屋の中では宋江が一人、駱駝酒を傾け 燃える石の炎を見つめている。 部屋に戻った忠弁亮は、奥の客間に家内が夕餉を整えていると宋江の手を取り、誘った。

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・・・・・ここで、脇道に入るが、騎馬遊牧民族であっ契丹人耶律氏 耶律阿保機が907年、契丹可汗(王)の位について勢力を蓄え、王国建設した。 西は蒙古高原東部のモンゴル族を攻め、東は渤海国を滅ぼし満州から蒙古高原東部までに及ぶ帝国を作り上げた。 遼国である。 さらに2代耶律徳光は万里に長城南部域である華北の燕京(北京)と 燕雲十六州(大同近辺)を後晋から割譲を受ける。 北方の遊牧民が漢中に帝国を確立したのである。

燕雲十六州は遼の領土となり、南京(燕京)を帝都に定めた遼帝国は少数の契丹人耶律氏が異民族である漢族を支配する政治の模索せねばならない新たな政局に直面した。 広域で異なる二つの文明を抱え込む帝国である。 この新制遼帝国は、遊牧民族の政権であるが渤海旧領とあわせて多くの農耕を主とする定住民を抱えることになった。 このため、遼はモンゴル高原の遊牧民統治機構=北面官=と南朝宋式の定住民統治機構=南面官=を持つ二元的な国制を敷き、発展させ、騎馬遊牧民社会と定着農耕社会を政経する征服王朝を維持してきた。

その領域は、遼の五道に分けられ、それぞれに中心都市が設けられた。 上京臨溝府(現在の巴林左旗南波羅城)、東京遼陽府(現在の遼陽)、中京大定府(現在の赤峰市寧城県)、南京析津府(燕京:現在の北京)、西京大同府(現在の大同)であるが、北庭都護府・可敦城は蒙古高原の中央部に位置し 王朝政府の直轄機構に組み込まれていた。

煌びやかで重厚な南の漢民族の文化に憧れる遼の皇族にとって、北辺の遊牧文化は己の血の中に埋没させるべきものであり、反抗の牙を殺ぐために交易を持って遊牧文明を維持続ける同属の民族を愛撫する目的で 可敦城は維持されてきた。 そして、第七代皇帝興宗は軍事力を増強して宋への圧力を強め、歳幣を増加させることに成功した。 また、新興勢力の西夏に対しても軍を送って屈服させ、朝貢させることに成功するなどして契丹の再建を成し遂げた。

興宗が統治した11世紀初頭、遼王朝は文化面・内政面でも比類なき繁栄を遂げた契丹は全盛期を迎えるに至ったが、遼(契丹)の第8代皇帝が即位した1055年以降、道宗の暗愚と奸臣の専権によって忠臣が迫害されたり、貴顕間の軋轢が続いたりして、朝政は乱れに乱れた。 また、土地の兼併が進むにつれて民衆の不満が募り、ことに圧迫を受けた東北の女真・阿骨打は反抗に立ち上がった。 蒙古高原中央に位置する可敦城は通行路を遮断され、何時しか 忘れられた。

地図=2

=== 続く ===

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