食糧危機・食の未来と貧困 =18=

◇◆ え!! アフリカで米づくり?しかも畑で・・・・  ◇◆

 ≪アフリカの稲作指導≫坪井達史 =2/9= 

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 アフリカで米を栽培するというのは、少し意外だった。しかし、近年、アフリカでは生活形態の変化から都市部を中心に米の需要が急速に伸びているという。

実際、1990年頃には約800万トンだった米の消費量は、2008年には1400万トンに増えている。それでも需要に追いつかず、約700万トンをアジアから輸入しているほどだ。

「もともとアフリカにも米の在来種があり、昔から米が食べられてきました。いまでもギニアなど西アフリカでは消費が多く、1人当たり年間70~80キロほど食べています(日本は2012年で約56.4キロ)」

アフリカ人の主食はトウモロコシやキャッサバ、バナナなどだが、米も受け入れられる土台があったということだ。実は、アジアで米の生産性向上に成功した「緑の革命」と同時期の1960年代、アフリカにも中国や台湾から水田の技術が伝えられている。

しかしこのときは、アジアとは気候条件が違ううえ、政情不安が激化したこともあって、米の生産が定着するまでにはいたらなかった。そのため、需要が供給に追いつかないのである。

「現在、アフリカの稲作面積は1000万ヘクタールと世界の稲作面積の6%しかなく、生産量の2680万トンは世界の3.7%でしかありません。でもネリカにはいままで普及を妨げていたさまざまな問題をクリアできるポテンシャルがあるのです」

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 ネリカはアフリカイネのグラベリマ種とアジアイネのサティバ種という2つの陸稲を交配させてつくったイネの品種。イネには本来、水田で栽培する「水稲」と、畑で栽培する「陸稲」がある。アジアに比べて降雨量が少なく乾燥しているアフリカでは、水稲より陸稲のほうが栽培しやすい。

だが、陸稲は水稲に比べて単位面積当たりの収量が少なく、地力の低下も起こしやすい。そこで、乾燥や病害虫に強いアフリカ在来種のグラベリマ種に、面積当たりの収量が多いサティバ種を掛け合わせた。それがネリカなのである。

ネリカはこうしてつくられた品種の総称であり、改良が重ねられて、現在は水稲が60種、陸稲は18種が登録されている。ただ、おもに利用されているのは陸稲種だ。これはアフリカの風土に適していることに加えて、栽培コストや技術面も関係している。

もし灌漑水田をつくるとしたら、土地を平らにして水路を引き、場合によってはダムも必要になってくるため、1ヘクタール当たり1万~1万5000ドルのコストがかかる。しかし、陸稲は畑に種を蒔けばよく、灌漑設備も必要ない。傾斜地でも栽培することができるため、栽培可能な面積を広げやすいのだ。

「砂漠地帯でも適度な水源があればつくれますし、逆に低湿地でも可能です。陸稲より水稲のほうが収量が高いことからしても、イネは水があったほうが育ちがいい。

エチオピアにある青ナイル川の源流、タナ湖の周辺の土地は雨季になると水がたまってしまうため、その期間は農家はなにも作ることができませんでした。 トウモロコシなどは植えても腐ってしまいますからね。でも、いまは一面にイネが植えられています。その土地の気候風土に合わせてネリカの品種を使い分けています」

=== 続く ===

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