食糧危機・食の未来と貧困 =24=

◇◆ !! アフリカで米づくり?しかも畑で・・・・  ◇◆

 アフリカの稲作指導坪井達史 =8/9= 

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雑草が生えれば当然、土壌の養分が取られて稲の生育は悪くなる。

しかし、彼らはそのことを知らない。幸い、ネリカに大打撃を与えるような害虫がまだいないこともあり、種を蒔いて水を与えればある程度は育つので問題ないと除草を怠る。ただ、除草をしない畑と除草を徹底した畑では収量が5倍以上違う。

種蒔きにおいても先に述べたように推奨する深度は3~4センチ。芽が出て収穫できれば彼らとしては問題がないので深さなど考えないが、4センチだと発芽率は75%あるが、6センチにすると30%まで落ちてしまう。

「間違った栽培法に気づき、正してあげるためには、私たちは実践のもとで最適な栽培法を研究し、彼らと一緒に汗を流して教えなければならない。アフリカに必要なのは現場で指揮を執れる人間なのです」

加えて、そうした指導者のもとで技術を身に付けていくためには、現地の人たち自身の教育も大事になってくる。

先の耕耘機にしても、アフリカ人の多くは手に入れたらメンテナンスもせず、無理な使い方をしてすぐに壊してしまう。教育を受けておらず、情報に触れる機会も少ないため、機械にどのような手入れが必要かを知らないからだ。

日本に限らず、アフリカの稲作にはさまざまな国や企業が投資・支援を行っているが、坪井さんのように現地の人と同じ目線で問題点を捉えているところは少ない。  たとえば、サウジアラビアの企業は、2008年の穀物価格の暴騰に危機を覚え、エチオピアに1万ヘクタールの水田をつくるプロジェクトをすすめているが、現地の人の雇用条件の劣悪さが問題となっている。

また、中国はアフリカの研究者にハイブリッドライスの研修を行っている。

確かに収量は多いのだが、この米の籾は種として使うことができず、農家は毎回新たに中国から種籾を購入しなければならない。支援ではあるが、中国側もメリットがある仕組みだ。

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「ガボンという国に行ったときに、韓国のODA(政府開発援助)実施機関であるKOICAからもらった耕耘機や田植え機がありました。  ただ、ガボンには水田がないんです。聞けば韓国で研修を受け、箱苗をつくっているところだと言うので見せてもらったら、なんと腐っていました。  ガボンは気温が30度以上あるのに、15度にもならない4月の韓国と同じ作り方をしているのですから当然です。現場で教える必要性を改めて感じましたね」

たいていの国や企業の支援は何らかの私益や国益が絡んでいるもの。しかし、坪井さんが携わっている日本のODAは、将来を見越してアフリカと良好な関係性を築くなどといった目的はあるものの、直接的な利益を生まないため、外側からみれば少々特殊なものに見えるらしい。

「少なくともこれまでウガンダでかかわってきたプロジェクトは、国際協力を目的としたJICAによる技術援助です。時々、他国の人から聞かれるんです。 ネリカが普及したら日本はそれを買うのかって。  それで、日本は米が余っているんだよと答えると理解ができないようです。利益がないことをなぜやるのか、ビジネスじゃないのかって。現地の人にも最初は警戒されましたね」

日本人はお人好しなんですよ、と坪井さんは笑うが、ネリカ普及の課題も、利益に捉われないからこそクリアに見えてくるのではないだろうか。

こうしてアフリカのことを考え、ネリカを広めるために奔走する坪井さんだが、巨大なネリカ畑をつくるような大規模開発を望んでいるわけではない。

「これから食料危機がくると想定しても、アフリカ諸国の自給率を高めるためには、農業の大規模開発を図るよりも、小さな面積でいいからネリカのような作物をできるだけたくさんの人に広めることだと思います」

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=== 続く ===

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