食糧危機・食の未来と貧困 =28=

◇◆ 日本の飢餓 : 阿部彩 =3/9=   ◇◆

 第一回 日本に広がる新たな飢餓・・・・後編 

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若い世代の1人暮らしを想定してみよう。 年間の手取り所得122万円を月額にすると10万円程度。 それで家賃、光熱費、食費、電話代、電話通信代などを賄う。 友人や職場の同僚・上司とのつき合いにもそれなりの出費を要するし、医療費が必要になることもある。

「しかし、経済的にはギリギリの状態ですから、どこを削るかとなると食費しかない。 だから、標準的な生活を維持しようとすれば、その日食べる物にも困るという状況が慢性的に起こってくるのです」

さらに、家賃が払いきれなくなれば、かつてマスコミなどで話題になった「ネットカフェ難民」のような境遇に陥る人も出てくる。

「最近ではあまり話題になりませんが、ネットカフェ難民が解消されたわけではありません。 24時間営業のファストフードショップで夜を過ごし、仕事に出かける若年世代のワーキングホームレスも少なくありません」と阿部さんはいう。

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  なぜ、そのような貧困がこれまで「見えていなかった」のだろう。

先述したように、相対的貧困が表立っては見えにくいことがひとつの理由だが  「見ようとしてこなかった」という社会意識も背景として大きいと阿部さんは指摘する。

かつての高度経済成長期のち「一億総中流」といわれた70年代があり、そして「飽食の時代」といわれた80年代があった。 「富める国、豊かな日本で、今日の食べる物にも困る貧困者は、ホームレスのような一部の人に過ぎないと、多くの日本人は思っています。この国では、働いてさえいれば、誰でも食べていくことくらいはできると」

しかし、そうではなかった。

日本で「見えない貧困」が如実に見えたのは2008年の年末年始、東京の日比谷公園に開設された「年越し派遣村」だった。 リーマンショックによる世界的不況で、日本では派遣労働者の大規模な解雇・雇い止めが発生した。

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  それらの人々を救うために開設された「年越し派遣村」をきっかけに浮上してきたのは、働きながらも限界ギリギリの生活を送るワーキングプアの存在。   しかも、それは若年層のみならず、中高年世帯にも広がっていたのである。

「それまで日本政府は、海外の先進国ですでに公的基準となっていた相対的貧困率を公表していませんでした。初めて公表したのが2009年。その後、1985年まで遡って貧困率が算出、公表されました」

そうして、ようやく明らかになってきたのだ。富める国、日本が実はワーキングプア大国であるということが。

さらに、子どもに目を向けると「その様相は一段と深刻なものとなってくる」と阿部さん。「貧困によるインパクトは、誰にでも大きいが、とくに子どもの場合、貧困は自身で克服しようのない問題」であるからだという。 ・・・・・・・・つづく

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=== 続く ===

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