食糧危機・食の未来と貧困 =32=

◇◆ 日本の飢餓 : 阿部彩 =7/9=   ◇◆

 第二回 子どもの6人に1人が貧困に苦しむ日本の現実・・・中編 

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 「見えない貧困」、わが国にも広がりつつある「新たな飢餓」、これをなくしていくには、どうすればよいのだろう。

阿部さんは「より多くの人が相対的貧困の存在を認め、その実態を知ること」が最初の一歩だという。

「日本では貧困対策においても、衣食住が満たされない絶対的貧困層を前提に語られることが多いんです。 相対的貧困層に対しては、働いているのに貧困に陥るのは個人の問題。 子どもの貧困は親の責任で、親が解決すべき問題。 なのに、それらの人々を公的に支援する必要があるのかという声が大きい」

阿部さんが、日本の貧困問題に関心を持ったきっかけは、通勤途中に見かけるホームレスの姿だったという。 それ以前に国連で途上国の開発支援に携わった経験がある阿部さんは「日本でも途上国と同じ問題がある」と思った。

ボランティアでホームレス支援の活動に携わったこともある。 しかし、支援者に投げかけられる周囲の言葉は痛烈だった。

〈好きであんな暮らしをしている人など、放っておけばいい〉

〈働く気もない怠け者をなぜ支援するのか〉

「ホームレスでさえそうです。 それが仕事を持つワーキングプアとなったら、働いているのに食べていけないとは何ごとだ、当人が悪いという話になりがちです」

そのせいもあるのだろう。 わが国でワーキングプアへの対策は、失業対策や就労支援対策にとどまっている。 しかし、貧困は労働問題ではなく、そもそも社会の構造に由来する問題だ。

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「たとえば今、労働者の3分の1が非正規社員です。 女性では2分の1を占めます。 その労働力で、この国の経済が支えられているわけです。 非正規労働者にワーキングプアが多いのなら、雇用を打ち切られたときの失業対策だけを講じても、根本的な解決にはつながりません」

それでは、同じことが繰り返されるだけで、生活水準の改善にはならないからだ。

貧困では、最も厳しい状況に置かれている母子世帯。 多くの母親はパートの仕事を掛け持ちし、昼も夜も働いている。 子どもと過ごす時間も少ない。

「必然として家事にかける余裕はありません。食事についても、お店を回って安くて良質な食材を選ぶようなことはできません。 それは自由になる時間があってこそできることですから。 ですが、母子世帯に対する現金給付は限られており、それを受給しても貧困線を越えられない。 母子世帯に対するより手厚い金銭的支援は必須です」

ほかにも教育について、奨学金は現在、返済を伴う貸与方式がほとんどだが、給付方式の奨学金制度も求められる。

子どもを育てながら無理なく仕事をしていくためには、北欧諸国で定着しているワークシェアリングを導入する手もある。

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=== 続く ===

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