食糧危機・食の未来と貧困 =34=

◇◆ 日本の飢餓 : 阿部彩 =9/9=   ◇◆

 第二回 子どもの6人に1人が貧困に苦しむ日本の現実・・・後編 

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そのような問題が背景にあるため、貧困対策について社会の合意をつくっていくのは、かなり厄介な側面がある。

「実際に、母子世帯に対する世の中の視線には、とても厳しいものがあります。  母親が子どもを大学にやりたいといえば『経済的に厳しいのに、それはおかしい』といわれる。

生活の苦しさをこぼせば『そもそも離婚するのがよくない』といわれ、DVに耐えられず離婚した母親に対しても『昔の母親は我慢した』という声が沸いてくるんです」

そのような声が当たり前のように響く日本の社会で、相対的貧困層の支援に了解がとりつけることができるのか。  一方、日本では、たとえば教育や就労などについて「機会の平等」を人権として保障しているのだから、それで十分だとする意見も根強い。  しかし、阿部さんはそれに対して、こう反論する。

「教育に関していえば、たしかに義務教育を終えた子どもは、高校にも大学にも入れる機会を誰でも平等に有しています。 しかし、経済的な理由で進学できないとなると、その段階で結果の平等は得られないわけですから、つまり機会の平等は図られていないことになります」

さらに貧困が世代間で連鎖するとなると、それは機会の平等の存在すら危ぶまれる状況といえる。

人の誰もが等しい境遇を得られるわけではない。  しかし、誰もが幸福に生きられる生活水準を実現していくことは社会の使命であり、社会福祉の諸制度もそのためにある。

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 経済優先の競争社会になった現代の日本では、そのことが忘れ去られてしまったかのようだ。

「子どもは次代の社会を担う重要な存在です。 そのなかに食事も満足に摂れない貧困層がいるというのは、先進国の一翼を担う国として恥ずかしいと私は思います。  貧困対策は、さしあたって食に絞ってスタートしてもいいとも思っています」

たとえば、学校給食で朝ごはんを出す。  夏休みの学童保育で給食を出す。  定時制高校では、安価で栄養価バランスのよい食事が提供できるようにする。 ワーキングプアの間で、人目に触れずに広がりつつある飢餓。  それをなくすだけでも、子どもの貧困はかなり解消され、親の生活水準の改善にも貢献するはずだ。

そのために私たちはまず、貧困についての認識を今、改めなければならない。

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/////おわり

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