民族のソウル・フード探訪 =012=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

 ★ 美食の国の母なる味 =3/3= 

   世界三大料理のひとつと言われるフランス料理だが、ソースや香辛料を使い見た目にも美しいスタイルは16世紀にイタリアから入ってきたもの。 それまではパンや果物はほとんど食べず、肉が多かったという。  肉をすり身にしてパイ生地で包む「肉のパテ」は当時からよく食べられていて、そのすり身を容器に入れて焼くテリーヌはパテの派生物であり、保存食の意味もあるのだという。

テリーヌ

 「作り置きができるのも便利。昔の人の生活の知恵でしょう。ピスタチオの代わりにレーズンをいれるなど、材料や味付けは家庭によって違いますが、フランスパンとワイン、そして前菜にテリーヌ・ド・カンパーニュというのが、フランスのオーソドックスな食卓のひとつです」  とはいえ、けっこう手間のかかる料理ではないか。

これを日常的に家庭で作っているのかと思いきや、最近は手作りする家庭が少なくなっているそうで、代わりに本国ではテリーヌの専門店が増えているという。

「お店のものはうずらやうさぎ、魚を使ったり、野菜だけで作ったりと種類も豊富で、見た目もきれい。 でも、ふと食べたくなるのはやっぱりテリーヌ・ド・カンパーニュです。 祖母から母へ、母から子どもへと代々受け継がれてきたDNAのようなものがあるのかもしれませんね」  1960年代頃から日本に浸透し始めたフランス料理は、度重なるワインブームとも相まって人気となり、いまや多くのレストランが点在している。 そこに一貫しているのは「洗練されていて、盛りつけも上品で美しい料理」というイメージだ。 しかし、テリーヌ・ド・カンパーニュには、“田舎”という言葉が意味する通り、そのイメージを覆す身近さがある。イルベイさんは言う。

「家庭料理や郷土料理はお皿にドンと盛って食べます。日本にはそうしたボリュームのある料理を出すフレンチレストランが少ない。 そのためか、郷土の味を食べさせたいというお母さんたちが子どもを連れてお店にきたりもするんですよ」

テラスに目をやると、マダムたちが食後の談笑を続けていた。 そのリラックスした表情を見て、この街にはフランスの味と文化がしっかりと根付いていることを感じた。

フランス料理ー6

※ フランス各地方の料理 :

プロヴァンス料理 :  プロヴァンス地方の料理。南イタリア料理やカタルーニャ料理と同じくトマトやオリーブ・オイル、オリーブを多く用いる他、エルブ・ド・プロヴァンスと呼ばれる当地独特のハーブを多く調合したものを用いる。 地中海に面したマルセイユなどの町ではブイヤベースなどの魚料理も多い。 カマルグのガルディアンヌ・ド・トロなど、ごく一部の地域のみに伝わる伝統料理もある。 この他アイオリソースもプロヴァンス料理の特色の一つである。

バスク料理 :  バスク地方もプロヴァンスと同じくトマトの使用量が多いが、同様にエスプレットというトウガラシも多く用いられる。 カタルーニャ料理やその他のスペイン料理との共通点も多い。

ラングドック料理 :   ラングドック地方はフォアグラの生産が盛んなためガチョウ料理が多く、またヤマドリタケ(セップ茸)、アルマニャックなどが用いられる。 カスレが有名。

アルザス料理 ;  アルザス地方の料理。ドイツ文化圏と重なるためシュークルート(シュークルート)、クグロフなどドイツ料理との共通点が多く、国境のライン川を挟んで反対側の黒い森地方の料理にも似ている。

ピカルディー料理 :  ピカルディーやノール県は北部国境を接するベルギー料理の影響を受けている。アンディーヴのグラタンなど共通するメニューもある。  ビールやジャガイモも用いられる。

ノルマンディー料理  :  ノルマンディーは北大西洋に面しており、モン・サン=ミシェル付近では潮風に吹かれた牧草で育てた子羊の肉が名物とされる。 シードルやカルヴァドスの産地でもあり、リンゴを用いた味付けも多い。 バターや生クリームの使用量も多い。

ブルターニュ料理  ;  ブルターニュは冷涼な気候のため作物は不作とされる。ソバ粉のクレープ(ガレット)やクイニーアマンが有名であるほか、ケルト系のブルトン文化が料理にも残っており、同じケルト系のウェールズ地方の料理との共通点もある。オーヴェルニュ地方の料理。食材としてはシンプルなものが多く、ソーセージや、地元のサレール牛を使った料理が伝統料理である。  これらの付け合せとしてはアリゴという、チーズ入りのマッシュポテトのような料理がある。

ブルゴーニュ料理 :  ブルゴーニュはフランスの家庭料理を代表するブッフ・ブルギニョン、牛肉の赤ワイン煮込み)発祥の地でもある。 ロワール料理 ロワール渓谷地方は白ワインの産地であり、白ワインを使った魚料理が特徴的である。 サヴォア料理 サヴォア地方は山岳地帯でスイス国境に近く、フォンデュ・オ・フロマージュやラクレットなど乳製品を多用した料理が多い。

  === 続く ===

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