民族のソウル・フード探訪 =032=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

★ パラグアイの子供が最初に覚える料理とは =2/3= ★

 パラグアイ料理ー4

 パラグアイの人々に愛されるチパ。 どんな料理なのか、ますます知りたくなった。 そこでソウルフードについて尋ね歩いていると言うと、貴雄さんは満面の笑みで教えてくれた。 「詳しく聞きたいならかあちゃんがいいと思うけど、今日はここにはいないんです。 今度お店にきてください。 かあちゃんの作ったパラグアイ料理は最高ですから!」

後日、千葉県松戸市に店を構える「ユウキレストラン」を訪れると、貴雄さんと母親の内山グラディスさんが笑顔で迎えてくれた。

店のオーナー兼シェフを務めるグラディスさんは、在日パラグアイ大使館からも料理を頼まれるほどの腕前で、その味を目当てに静岡など遠方から食べにくるパラグアイ人もいれば、店で在日パラグアイ人のパーティーが開かれることもあるという。 さっそく、グラディスさんにチパについて尋ねる。

「朝食によくつくりますよ。 パンのようなものだけど小麦粉ではなくマンジョカのでんぷんにチーズや塩を混ぜて焼くんです」とグラディスさん。 マンジョカ(キャッサバ)は数千年前から中南米で食べられているイモ類。 一般的にはキャッサバといわれ、でんぷんでつくるものとしてはタピオカが有名だ。  「パラグアイは肉料理が中心で、ふかしたマンジョカを肉と一緒に食べます。 日本でいうごはんのようなものかな」という。

「パラグアイでは料理は出来たてを食べるんです。 つくりおきしないし、残ったものを次の食事で食べることもしない。 温かい料理の方が美味しいでしょ」と、グラディスさんはオーブンから取り出した焼きたてのチパをすすめてくれた。

香ばしいにおいが食欲をそそる。焼きたてのチパは、旅博で食べたものより表面がパリッとしていて中はふんわり。 噛むともちもちしているのは、タピオカと同じ原料だからなのか。 「これは何個でもいけちゃいますね」と二つ目を手に取りながら言うと、貴雄さんが教えてくれる。

「チパは買って食べたりもします。 以前、パラグアイでサッカー観戦をしたんですけど、チパを売り歩く人から買って、食べながら応援するんです。 街にも石を投げれば当たるくらいチパの露店がたくさんあるんですよ。 素朴なようだけど家ごと、店ごとに味が違う。 でも、かあちゃんのチパが一番うまい!」

三つ目のチパを手に話を聞いていると、「さあ、ソパも焼けたから食べてみて」とグラディスさんの声。 「ソパ? チパの兄弟分?」と思いつつ厨房に目をやると、彼女は30cm四方のパンケーキのようなものを切り分けていた。

パラグアイ料理ー5

タピオカ (tapioca) は、トウダイグサ科キャッサバの根茎から製造したデンプンのこと。 菓子の材料や料理のとろみ付けに用いられる他、つなぎとしても用いられる。

キャッサバは、南米、北東ブラジルが原産だが、根茎に多くのデンプンを持つことから世界各地で重要な作物として栽培されており、食用や工業原料として広く利用されている。 キャッサバデンプンをタピオカと呼ぶのは、ブラジル先住民のトゥピ語ででんぷん製造法を「tipi’óka」と呼ぶことによる。

タピオカには小麦粉が含むグルテンがなく、タンパク質もほとんどない。 水分を加えて加熱すると糊化しやすく、抱水力が強いのが特徴である。 食品の増糊剤として糊化したものが用いられる。 また、ライスヌードル、冷凍うどんなどの麺類、菓子などの食感調整、品質維持にも用いられる。 ミスタードーナツのポン・デ・リング、白い鯛焼きなど、もちもちした食感の菓子を作るのに重要な役割を持つ。

タピオカパール : 糊化させたタピオカを容器に入れ、回転させながら雪だるま式に球状に加工し、乾燥させたものは「スターチボール」、「タピオカパール」などと呼ばれ、中国語で「粉圓」と呼ぶ。 煮戻してデザートや飲料、カキ氷、コンソメスープの浮身などに用いられる。 黒、白、カラフルなタイプとさまざまな色が着けられた製品がある。

タピオカパール/スターチボールをミルクティーに入れたタピオカティー(珍珠奶茶)は、発祥の地である台湾はもとより、現在では日本や他の東南アジア、欧米諸国などでも広く親しまれている。 乾燥状態で直径5mm以上の大きな粒の場合、煮戻すのに2時間程度かかる。 また、水分を少なめにして煮ると粒同士が付きやすくなるので、型に入れて冷やし、粒々感のあるゼリーの様なデザートを作ることもできる。 欧米では、カスタード風味のタピオカ・プヂィングがよく知られている。

中華点心では小粒のものを煮てココナツミルクに入れて甘いデザートとして食べる。 他に、ぜんざいのように豆類を甘く煮た汁と合わせたり、果汁と合わせたりもする。

パラグアイ料理ー6

 === 続く ===

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