民族のソウル・フード探訪 =038=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

辛すぎるほど飯がすすむ!! ブータン料理 =2/3= ★ 

ブータン料理ー4

 ブータンの言葉でエマは唐辛子、ダツィはチーズを意味する。 つまり、「唐辛子のチーズ煮」というわけだ。作り方はシンプル。唐辛子を火にかけ、少々の水とチーズを入れて煮込んでいく。 味付けの基本は塩で、そこにトマトや玉ネギ、ニンニクなど、家庭によってアレンジが加わるのだという。 「これをご飯と一緒に食べるんです」とレキさんは、赤米にエマ・ダツィをかけて美味しそうに食べている。 ブータンの主食はお米で、とくに赤米が好まれる。

私は辛いものが嫌いではないが、強いわけでもない。 山盛り唐辛子を前に怯む心を抑えてエイヤッと一口……辛い。 だが、チーズのまろやかさが包み込むのか、舌にピリッと刺激が走る程度で「食べられない!」ということはなく、もっと辛い料理がタイや中国辺りにありそうだ。それどころか、噛むほどに唐辛子が本来持つ甘みや苦み、青臭さが味わい深く口に広がっていく。 唐辛子が野菜だというのはこういうことか。

 「唐辛子って甘いんですね」と言いながらもうひとつ唐辛子を口に入れると、苦みとともに強い辛さが襲ってきた。 真っ赤になって水を飲む私を笑いながらレキさんは言う。 「唐辛子によって味はそれぞれ。 甘みが強いものもあれば、とても辛いものもあります。 どの野菜もそうでしょう」。

レキさんからするとこのエマ・ダツィ「ぜんぜん辛くない」らしい。 汗ひとつかかず、何とも涼しい顔だ。ちなみにブータンでは唐辛子の種類や量で辛さを調整するそうで、国内でいろいろな種類の唐辛子を栽培しているほか、他国から輸入もしている。「インドの小さな唐辛子はすごく辛い。 ブータンの唐辛子のほうが味が豊かです」とレキさん。

同じエマ・ダツィでも、寒い日は身体を温めるために辛い種類を使ったり、2種類入れて味の違いを楽しんだりと、そのときの気分や状況で変えるのだという。 また、酪農が盛んなブータンではチーズもよく食べられていて、この2つで作るエマ・ダツィにジャガイモが入ると「ケワ・ダツィ」、干した牛肉を入れれば「シャカム・ダツィ」と呼ぶ。 ブータンは煮込み料理が多く、そのおかず1~2品で米をたくさん食べる。 唐辛子とチーズという二大食材が使われたエマ・ダツィはもっとも基本的な料理であり、ご馳走なのである。

ブータン料理ー5

ブータンの飲み物・趣向品 : 酒は、総称をチャンと言い、大麦、米、トウモロコシ、アマランサスなどを使用する。 自家醸造は許可されているが、販売はできない。 酒の醸造は(ポップ)を用い、スターターはシダの葉のものと藁のものとがある。 主に醗酵酒のシンチャンと蒸留酒のアラがある。 特に東部地方ではアラが常飲されることで有名である。

茶は国民飲料と言うほど普及しており、チベット文化の影響を受けた伝統的なスージャ(バター茶)が定番であるが、最近はインドの影響を受けた甘いガジャ(ミルクティー)も好まれる。 コーヒーやソフトドリンクも存在しているが限られた範囲に留まっている。

ドマと呼ばれる覚醒作用のある趣好品が老若男女を問わず人気がある。 キンマの葉でビンロウジュの実を石灰と一緒に包み、口の中でゆっくりと噛み砕いていくもので、広く東南アジア一帯に分布しているものと同様のものである。 噛む際に出る唾液が赤く染まり、その唾を吐き捨てた赤い染みが街路のいたる所に残っている。 一時期は若者を中心にタバコへと嗜好品の関心が移りつつあったが、禁煙国家宣言以降は再びドマをたしなむ人が増えている。 伝統的な儀式ではドマは欠かせないものであり、それを収納する銀製容器も工芸品として人気が高い。

宗教的な面から喫煙は禁忌とされており、2004年には禁煙国家を宣言するなどの動きがあり、2004年12月17日より煙草の製造販売が全面禁止となり、ブータン国内で購入不可となった。 ただし、観光客はブータン国外からの煙草持ち込みは1カートンまで可能となっており、その際に関税と物品税それぞれ100%かかる状態となっている。

ブータン料理ー6

 === 続く ===

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