民族のソウル・フード探訪 =045=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

 ★ 家族の絆を深めるサンデーランチ =3/3= ★

スロベニア料理ー13

 ヨーロッパ、とくにキリスト教文化圏では、「パンはイエスの肉、ワインは血」と言われるように古くから食物は宗教性を帯びていて、食事の内容も一週間とか一年というサイクルで食べる物が決まっていたという。 「スロベニア人は、もともとは農民で貧しかったんです。 普段は畑を耕しながらパンにチーズ、野菜といった質素な食事を摂り、牛肉は週に一度、日曜だけ食べられるごちそうでした」とヘレナさん。 だから、牛肉をスープとメインにあますことなく使うのか。

いっぽう、南米原産のジャガイモは大航海時代にヨーロッパにもたらされ、栽培が容易で収穫量も多いことから18世紀に入って飢饉を救う食べ物として欧州全土に広まった。 「白いトリュフ」とも言われるほど、大事にされてきた食材なのだ。

現在も人口の6割がカトリックであるスロベニア人は日曜になると教会に行き、帰ってから家族で同じメニューを囲む。「ティーンエイジャーの頃はやっぱり反抗期で、教会に行くのが嫌で早くランチを食べたいと思いながらお祈りしていました(笑)。 いまの都市部の人や10代、20代の子たちは教会に行かずショッピングとかする人もいるみたいだけど、お昼になると家に帰ってきてサンデーランチを食べるということは変わりません」とティナさんは言う。

基本は牛肉であるものの、家庭によって、またその時の状況によって鶏肉でスープをつくることもあるが、ティナさんの父親は「伝統的でないとダメだ」と怒るそうだ。 「サンデーランチは2時間近くかけて食べるんですよ。 ワインと一緒にね。ついつい食べ過ぎて動けなくなることもある(笑)。 でも、おなかがいっぱいになった後にコーヒーを飲みながら家族とゆっくり話をするのが至福の時なんです」と話すのは大使館の全権公使のオト・プンガルトニックさん。

そういえば、パーティーでも「サンデーランチの後に家族と散歩をしながら話をする時間が好き」と言う人もいた。 「スロベニア人は家族で集まる時間をとても大切にしています。 だからサンデーランチはクリスマスやイースターと同じくらい特別で、とっておきの材料をつかって手間をかけて料理をつくるんです」とヘレナさんは話す。

ヘレナさんの母親はいつも数日前からゴヴェヤ・ユーハに入れる麺などをつくっていたそうだ。 「私の母や祖母も土曜日から料理の準備をしていました」とオトさんも言う。「そうした料理には母たちの愛情がつまっています。 サンデーランチ・イコール・マムです」。 スロベニア人にとってサンデーランチは、食べられることと家族といることへの感謝を忘れないための食事なのだろう。

ランチを食べ終えると心地よい満足感に包まれた。 みんな、スパークリングワインを手に話が弾んでいる……って、今日は平日なのに昼からアルコールを飲んでしまった。 まだ仕事があったんだっけ。 「でもまあ、たまにはこんな時間もいいな」と、顔の火照りがおさまるまで、食後のトークタイムを楽しんだのだった。

スロベニア料理ー14

スロヴェニア

スロベニアは西はイタリア、北はオーストリア、南や南東はクロアチア、北東でハンガリーとそれぞれ国境を接している。 国土面積は20,273km2 (7,827 sq mi)で、人口は205万人を擁する。 議会制共和国で、欧州連合や北大西洋条約機構の加盟国である。 スロベニアではアルプス山脈とディナル・アルプス山脈、地中海のアドリア海に沿った少ない海岸部分のヨーロッパの4つの大きな地理的な部分が接している。

スロベニアの国土はモザイク状の構造で多様性に富んだ景観や、生物多様性があり、この多様性は自然の特質と長期の人間の存在による。 主に丘陵地の気候であるが、スロベニアの国土は大陸性気候の影響を受け、プリモルスカ地方は亜地中海性気候に恵まれており、スロベニア北西部では高山気候が見られる。 スロベニアの国土の半分以上は森林に覆われている。 スロベニアの集落は分散しており、一様ではない。

スラヴ語派やゲルマン語派、ロマンス語派、フィン・ウゴル語派などの言語や文化のグループはスロベニアで接し領域は均質でないが、人口数ではスロベニア人が優勢である。 スロベニア語はスロベニアの唯一の公用語であるが、イタリア語やハンガリー語などは地域の少数言語となっている。 スロベニアの大部分は宗教と分離しているが、文化やアイデンティティの面ではカトリック教会やルーテル教会の大きな影響を受けている。 スロベニアの経済は2000年代後半に始まった欧州経済危機により厳しい痛手を負っている。  経済の主要な分野は第三次産業で、工業や建設がそれに続く。

スロベニア料理ー15

 === 続く ===

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