民族のソウル・フード探訪 =047=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

 ★ ペルーの国民食は日本風味!!? =2/3= ★

ペルー料理ー1​​​​​​ ​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

 生あるいは軽く湯引きした魚介類のマリネで、ペルーの国民的な料理だという。  ペルーでもマグロを生で食べるのかと興味がわく。  ジッと見ていると、作り方は簡単なのよと、オルフィリアさんはサイコロ状のマグロに調味料や野菜を次々に入れて手際よく混ぜていった。

「セビチェで使う魚介の種類は決まっていません。 そのときに新鮮で美味しそうなものを選びます。 味付けはレモンと塩と味の素と唐辛子。 これはみんな同じだけど、つくる人の好みによってまったく味が変わりますよ」

味の素とはこれまた身近な……。 そこへ「そうそう、お母さんのセビチェとは全然違う」とマスミさん。

「セビチェはレモンと唐辛子が味のポイント。  種類も量も人それぞれです。 ペルーは日本よりレモンも唐辛子も種類が豊富なんですよ」と、マヌエルさんの義理の息子さん、フェルナンド・II・ブラボ・ナカムラ(日本名・中村フェルナンド)さんも教えてくれる。  日本のスーパーで売っているレモンは酸味が少ないので、酸味を強くしたいときは南米の輸入食材店でメキシコ産のレモンを買って使うそうだ。

食べたそうにしているのがバレたのか、「味見をどうぞ」とご厚意の声。少々フライングだが、遠慮なくいただきました。  口に入れたとたん広がるのがレモンのさわやかな酸味。  これが魚介の生臭さを消し、うま味だけを引き出している。 唐辛子はピリッとするが強すぎず、玉ネギのシャキシャキ感やコリアンダーの風味もいいバランスだ。  すべての食材が主張し過ぎず、全体としてさっぱりと仕上がっている。

「これもひとつの融合だなあ」と噛みしめていると、「ペルーでは昼の食事を一番大事にしています。 いまは、平日はみんな仕事で集まれないから、日曜のお昼は必ず家族で集まってゆっくりと過ごすんです。 そんなときに最初に食べるのが、このセビチェなんですよ」とマヌエルさんが教えてくれた。

彼が言うには、セビチェはもともと海沿いにある首都リマの料理だという。

ペルーは海、山、ジャングルと大きく3つの地域に分かれていて、それぞれ文化も食事もまったく異なるが、セビチェは人びとの移動、交通の発などによって全国に広がった。  「いまではどこでも食べるし、レストランに行っても最初に食べる料理。 店の味はセビチェでわかると言われるほどです。  私はジャングルの出身だけど大好物なんです」とマヌエルさん。

なぜ国民食にまでなったのかと聞くと、「さっぱりしているので、飲み過ぎた後にピッタリだからかな」と笑う。 それはジョークだとして、セビチェの「さっぱり感」をもたらしているレモンはインドが原産で、スペイン人が南米に持ち込んだもの。 コリアンダーも地中海地方が原産である。

太平洋に面し、年間漁獲量が世界4位(2011年FAO調べ)というほど魚介類が豊富なペルーでは、魚を生で食すこと自体はスペインに征服される前にも見られたようだ。  そこに登場したレモンやコリアンダーは、味もさることながら、ともに消臭効果や殺菌作用を持つことから、冷蔵技術のない時代に生活の知恵として取り入れられ、定着していったのではないか。

ペルー料理ー2

ペルー料理(その二)

※ アンティクーチョ(Anticucho)は、数cm角に切り分けた肉類を唐辛子(アヒ・アマリージョ)、大蒜、クミンワインなどで作ったタレに数時間漬け込み、それを5、6個ずつ金串や竹串に刺したものを、炭火などで焼くことで作られる。 使用される肉として最も一般的なのは、牛のハツ(心臓)である。 この場合、タレに漬け込んだハツをそのまま串に通す以外に、平らに切り出してタレに漬け込んだハツを波打つように串に刺して焼く場合もある。 またこの他に、ハツのような内臓ではなく、普通の肉(筋肉部分)をタレに漬け込んで、それを串に刺して焼く場合もある。

このように形状としては日本で作られる焼き鳥と似ているものの、そのサイズはずっと大きい。 ただし、肉以外の食材も串に刺して焼く場合もあって、例えば、ボリビアやチリの屋台で売られているアンティクーチョでは、串の先端にジャガイモの大きな塊が刺されている事が多い。 また、チョクロ(トウモロコシ)を輪切りにしたものを串に刺す事もある。 アンティクーチョには、しばしば焼いたり揚げたりしたジャガイモが供され、これも一緒に食べる。

※ ピスコ (Pisco) は、ペルー原産のブドウ果汁を原料とした蒸留酒。 色は無色透明、あるいは淡い琥珀色でアルコール度数は約42度。 16世紀にカナリア諸島からペルーにブドウが持ち込まれ、気候等の条件が合っていたため栽培が盛んに行われ、ピスコの製造が始まった。 ペルーとチリの間で、ピスコの定義を巡って争いがある。しかし正式には、ピスコはペルーにあるピスコ地方で栽培されたブドウを伝統製法で作られたものをのみピスコと呼ばれている。 タクナ産のピスコはペルー国内で高品質のものとして知られている。

ペルー料理ー3

 === 続く ===

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