民族のソウル・フード探訪 =065=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

★ 腹持ち良すぎるリトアニアの“飛行船”料理 =2/3= ★

​​​​​​​​​ ​​​​リトアニア料理ー1

 ガリナさんの説明を聞くだけで手順の面倒くささに気が遠くなったが、もっちりとした食感を出すためには、そのでんぷんがポイントなのだという。 「日本のジャガイモはでんぷん質が少ないのでとくに難しいんです。 茹でるときも煮えたぎった熱湯じゃないと崩れてしまう。 私も何回も失敗しました」と口尾さんも教えてくれた。 プロが言うのだから本当に大変なのだろう。

話を伺ううちにツェペリナイが茹で上がった。 確かに飛行船のような楕円形をしている。 上からサワークリームと刻んだベーコン、豚肉でつくったソースをかけ、イベントが始まる前にこっそり味見をさせていただく。

ツェペリナイにフォークを入れると弾力性が感じられた。 もちもちの食感はまるで団子のようだ。 ジャガイモの甘み、それから肉のうま味が口の中にじわじわと広がっていく。 素材を生かした素朴な味で、ソースの酸味がほどよいアクセントになっている。 レモンほどの大きさで、ジャガイモ&肉というなかなかのボリュームだったが、ペロリと2つも食べてしまった。

すっかり満足してしまったが、いよいよイベントが始まるようだ。 会場に集まった人びとが席に着く。来日中であった農業省事務次官のダリア・ミニアタイテさん、同行した食品加工会社の代表者がリトアニアの農業、食品加工業の説明をする。 ダリアさんは、「現在、日本に輸出されている食品はチョコレートやスナック菓子などわずか。 イベントを通じて乳製品や豚肉など、リトアニアの主力農産物の輸出拡大を図りたい」と言う。

リトアニア料理ー2

 プレゼンテーションを終えたダリアさんに話を伺うことができた。 まずはリトアニアの農業について尋ねる。「リトアニアは旧ソビエト時代まで、ほとんどの人が自給自足の生活をしていました。 物流がなかったからです。いま都市部でそのような生活をしている人は少ないですし、農業自体も経営という概念を持った大型農家が増えてきましたが、田舎に住む人びとの暮らしは変わっていません」

リトアニアの人口は約300万人。 田舎に住むのはそのうち100万人だというが、彼らのほとんどが農園を持ち、鶏や豚を飼って生活しているとダリアさんは言う。 「いまでも国の食料は自給自足で賄えます。リトアニアは農民の国なんです」。 前にガリナさんが「リトアニア人は温室で収穫時期を調整した作物を好まないし、料理の味付けも薄め。 自然の素材、味を大事にしている」と話していたのを思い出した。 ツェペリナイの素朴な味も、夏と冬のソウルフードがあることも、土とともに生きる民だからこそなのだろう。

だがしかし、だ。 ツェペリナイがなぜ冬のソウルフードなのか。 その疑問をぶつけると、ダリアさんはこう答えた。

「ジャガイモは“主食”なんですよ」

リトアニア料理ー3

 === 続く ===

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