民族のソウル・フード探訪 =070=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

★ ラオス料理は幸福のおすそ分け =1/3= ★​ ​​​​​​​​​​​​​​​​​ ​​

ラオス料理ー1

   「ラオスにはお正月が一年に3回ある」

以前、知人に聞いてから気になっていた。 3回とは1月1日、旧正月(1月下旬~2月下旬頃で今年は1月31日)、そして4月中旬。 ラオスでは上座部仏教(小乗仏教)を信仰し、それに基づいた仏暦が用いられている。 最近は西暦もよく使われ、また華僑が多く住むことから1月1日と旧正月も祝うが、本来は西暦の4月中旬頃が新年にあたるため、もっとも重要な正月なのだという。 ちなみに同じメコン川流域にあるタイ、カンボジア、ミャンマーも同様である。

日本でお節料理やお雑煮を食べるのが慣習であるように、ラオスにも正月の料理はあるのだろうか。 そんな興味を抱いていたところに、4月13日に東京都港区にある駐日ラオス大使館で新年のイベントがあることを知り、期待を胸にやってきた。

大使館は日本に住むラオス人を中心に多くの人で賑わっていた。 民族衣装を着た女性もいてとても華やかだ。 受付にいた女性に声をかけてみる。

「ラオスの新年は“ピーマイラオ”と言います」

そう教えてくれたのは、大使館に勤務するプヴォン・タマウオンさん。ピーが「年」でマイが「新しい」の意味だという。 「今年は4月14日が新年にあたりますが、日本ではみんなが集まれる日曜日にお祝いをすることになりました」などと説明してくれるプヴォンさんに、料理について尋ねた。

「ラオスのお正月料理は何ですか?」

すると、「日本のようなお正月料理はありません」とのお答え。 そうなんだ……と肩を落とす私に、プヴォンさんは「でも、必ず食べる料理はありますよ」とにっこり笑って、料理がある場所へ連れて行ってくれた。 ビュッフェ形式のようで、テーブルの上にさまざまな料理が並んでいる。プヴォンさんはひとつの料理の前に立ってこう言った。

「ラープです」

叩いて細かくした肉を香草や野菜と一緒に炒めた料理だという。 上にも青々としたミントの葉がまぶしてあって、独特な芳香が漂ってくる。 「ラープという言葉には“幸福”という意味があります。 だから、お正月や誕生日などおめでたいときには欠かせない料理なんです」

そう言って、プヴォンさんがお皿に取り分けてくれた。 ラオスの主食であるもち米と一緒に食べるのが一般的だという。 さっそく食べてみる。

たちまちにミントやパクチーのさわやかな風味が口の中に広がった。 それから、豚肉の味が舌に伝わる。 肉には東南アジアならではの魚醤の旨味に柑橘類の酸味、唐辛子の辛味がいいバランスで絡み合っていて、噛むほどに味わい深い。そして、ほのかに感じる香ばしさ。これは何だろうとプヴォンさんに問う。

「炒ったもち米を入れるのがラープの特徴です。 それに、今日は豚肉ですが、牛肉や鶏肉、魚介類でつくることもあります。私は牛肉のラープが一番好きですよ」

ラオス料理ー2

一度ハマると虜になる、魅惑のラオス料理とは?【その一】

ラオスから帰国した友人が開口一番に言い放った言葉は、「食事がウマかった!」。 ほかの友人は、観光名所よりも食事に感激したとのこと。 また、ある友人は「フランス料理が美味しかった。 しかも安い」と教えてくれました。友人たちは口を揃えて「ラオス料理は美味しくて、日本人の口に合う」というのです。 これだけ絶賛されると、なんだか気になりますね!

ラオスはタイ、ベトナム、中国と隣接しており、かつてはフランス領だった国です。 味覚を刺激するタイ料理や優しい味わいのベトナム料理、世界三大美食に数えられる中華やフレンチの影響も受けているのですから、美味しくないはずはないですよね。 一度食べたらハマってしまう、ラオス料理の魅力をたっぷりご紹介しましょう。

東南アジア唯一内陸の国、ラオスの料理には、ハーブなど山と川の幸をふんだんに使った素朴でヘルシーな料理が数多くある。 ラオス人の主食はカオ・ニャオ(もち米)で、カオ・チャオと呼ばれるうるち米はごく少数。 カオ・ニャオは、鶏、牛、豚などの肉料理や川魚を使った魚料理、パパイヤのサラダなどの野菜料理、ディップ、スープなどのおかずと一緒に食べられる。

ラオス人の主食カオ・ニャオは、ティップ・カオと呼ばれるふた付きの丸い籠に入れて出され、おかずと一緒に、手を使って食べる。 チェオと呼ばれる、炭火で焼いたトマトもしくはナス、唐辛子、コリアンダーから作ったディップはラオスの食卓には欠かせない。

また、ラオス料理には「モック」と呼ばれる、魚(もしくは、魚卵・川海苔)等を野菜・ハープと混ぜて、バナナの葉で巻いて蒸したもしくは炭火で焼いた料理も多い。

ラオス料理ー3

 === 続く ===

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