民族のソウル・フード探訪 =071=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

★ ラオス料理は幸福のおすそ分け =2/3= ★

​​​​​​​​​ ​​​​​​​​​​​​​​​​​ラオス料理ー1

 話を聞いているうちに完食。お代わりを求めて料理コーナーに行くと長蛇の列ができていた。 慌てて並ぶが時すでに遅し。ラープはきれいになくなっていた……。 その代わり、列にいた人から得たのが「翌週、在日ラオス文化センターでも新年を祝うイベントがある」という情報。 そこにもラープはあるのだろうか。これは確かめねばと(決して食べ足りないからではない)、お邪魔することにした。

神奈川県愛川町にある在日ラオス文化センターへは、JR横浜線の淵野辺駅からバスを乗り継ぐか、タクシーで20分ほど。緑に囲まれて戸建て住宅が点在するのどかな地域にある。 しかし、センターを見た瞬間、驚きの声を上げずにはいられなかった。金色の仏塔が立っているのだ。 入り口にはやはり金色の龍を描いた看板が掲げられ、国旗が風になびいている。その異質な光景は、一瞬日本だということを忘れてしまうほどだった。

入り口までラオスの人たちであふれかえっていて、何がどうなっているのかわからない。 うろうろしていたら、一人の男性に声をかけられた。

「ごはんは食べましたか?」

なんで私がラープを探していることがわかったんだろう……と不思議に思いつつも、「いいえ、まだです」と答える。 すると、「じゃあ、こっちですよ」と男性は奥に案内してくれた。 そこでは10メートル程の長さに組まれたテーブルに、さまざまな料理が所狭しと並べられていた。 ラープは……あった、あった。大皿にたっぷりと盛られている。

「何を食べますか?」と先ほどから気にかけてくれるのは、シーパンドーン・サイサナさん。新年を祝うために奥さんと東京のあきる野市から来たという。 「ラープが食べたい」と言うと、「ラープは私の一番好きな料理です」と微笑んでお皿に盛りつけてくれた。

ここのラープも豚肉だった。 ただ、豚の耳も入っていてコリコリとした歯ごたえが小気味いい。 大使館で出たものと味付けはそれほど違いがないが、辛さは控えめ。炒ったもち米の香ばしさも強く、これまたペロリとたいらげてしまった。

「ラオス人はみんなラープが大好き。食べると元気になるんです。 お祝いだけでなく、自宅で友人をもてなすときも必ず出すんですよ」とシーパンドーンさん。 日本人が寿司や刺身で客人をもてなすのと同じ感覚ではないかと言う。 つくり方を聞くと、「ラオスの男性は料理をしないから」とのことで、奥さんのブンライさんが教えてくれた。

「まず、肉を叩いて細かくし、よく炒めます。 それから炒ったもち米と刻んだ玉ネギや長ネギ、パクチー、ミントを入れてさらに炒め、魚醤、塩、唐辛子、レモン汁などで味をつけて完成です。 これは基本的な作り方で家庭ごとに少しずつ違いますよ」

夫婦にお礼を言って別れ、センター内を見てまわる。 するとまた、「ごはんは食べましたか?」の声。 振り向くと年配の男性がいた。 このセンターを運営するNPO法人在日本ラオス協会の事務局長・新岡史浩(旧名 レック・シンカムタン)さんだ。 事情を話すと、料理のことならと、ラオス料理店を営む高山ビルンさんを紹介してくれた。

「ラープはお店でラオス人が一番注文する料理です。 でも、日本のお客さんはラープがタイ料理だと思っている人も多いんですよ」

ラオス料理ー2

一度ハマると虜になる、魅惑のラオス料理とは?【その二】

ラオスはタイのイサーン(東北部)と歴史や文化的なつながりが深いため、タイ料理と共通する部分が見受けられます。 主食はアジアの他の地域と同じように米。 といってもうるち米でなく、餅米が主流。

なんと餅米の消費量は世界でもトップクラスなのだとか! また、米粉の麺「ライスヌードル」もポピュラーです。

ラオスの人々は生野菜が大好きで、料理にも野菜やハーブを多用します。 食卓にはスープと餅米に焼き魚または肉、野菜、煮込み料理などが並びます。 野菜をたくさん食べるところや、汁物と主食の米をおかずと一緒に食べるところなど、和食と共通する点も。

また、かつてはフランス領だったことから、ラオスのフランス料理はレベルが高いと言われています。 物価が安いので、ラオスを訪れたなら高級フレンチに挑戦してみるのもよいかもしれません。 首都のビエンチャンでは、バゲットやクロワッサンを売るベーカリーも多数。

普段は食べられないものに挑戦してみたい人は、田舎を訪れてみるのがおすすめ。 トカゲやサソリなどの昆虫やモグラなどの野生動物を使ったお料理に出合えますよ。

ラオス料理ー3

 === 続く ===

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