民族のソウル・フード探訪 =075=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】
  • フレンチフライと呼ばないで!ベルギー人の誇りの味 =3/3= ★ 

​​​​​​​​​​ベルギー料理ー1

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 昨年の12月にオープンした広尾の専門店「アンド・ザ・フリット(AND THE FRIET)」は、平日でも日中は1時間待ちという人気ぶり。 ならばと開店時刻に行ったが、すでに数人の客が列をつくっていた。 また行列だと急いで並んで、ひとつ購入する。確かに、某ファストフードのような細いポテトではなく、太さが1センチ四方ほどあってずっしりと重い。 揚げたてなので、やけどしないように気をつけて口に入れた。

カリッとした外側に反して、中はホクホク。 塩気も強くなくて素朴だが、そのぶんジャガイモのまろやかな甘みがしっかりと感じられる。 自然のうま味がとてもよく出ているのだ。 クレールさんの言うことがわかった気がする。

「ベルギーでは12ミリの太さが基本です」

そう教えてくれたのは、この日の案内を買って出てくれたバート・ウィンデリックスさん。 バートさんは、ベルギー最大のジャガイモ加工会社「ルトサ」の日本の責任者だ。 広尾の専門店のベルギー産ポテトもここのものだという。 「フリッツに使うのはビンチェという品種で、黄色くてうま味が強く、崩れにくいジャガイモです。 揚げ方にもコツがあって最初は160℃くらいでじっくり揚げ、食べる直前にもう一度、170~175℃で3分ほど揚げる。 二度揚げすることで外はカリッと、中はホクホクになるんです。 昨今は健康志向なので植物油を使う人が多いですが、動物性の油の方がよりコクが出て美味しいですよ」

バートさんは馬の油で揚げるのが一番好きだそうだ。 そして、食べるときはマヨネーズをつけるのがベルギー風だと言う。「ケチャップで食べるのが普通だと思われていますが、あれはアメリカのファストフードが広めた食べ方です。 ベルギーのフリッツ専門店では20~25種類のソースが選べるようになっていて、ケチャップもありますが、伝統的な食べ方はマヨネーズなんです」

「フレンチフライ」の名前も、アメリカが端緒だとバートさんは言う。 第一次世界大戦でアメリカ兵がヨーロッパにきたとき、現地の人間がフリッツを食べていた。 彼らはフリッツを本国に持ち帰るが、現地の人間がフランス語で話していたことから、フランスのフライドポテトだということで、“フレンチフライ”と呼ぶようになった。

「でも、彼らがフランスだと思っていた場所は隣国のベルギーだったんです。 ベルギーの公用語はフランス語、オランダ語、ドイツ語と3つありますから」とバートさん。これは一説であり、他にも「to french」が「細長く切る」という意味を持つからという説もあるが、フランスでもフリッツの発祥はベルギーだと認識されていて、ベルギー人としてはフレンチではなく「ベルジアンフライ」と呼んでほしいところだそうだ。

「ベルギーでは多くの家庭が庭でジャガイモをつくっています。 家には必ずフリッツ専用のフライヤーとカッターがあるし、専門店は国内に約5000店舗。 家から自転車で5分も行けば必ずあって、忙しいときは食事用に鍋いっぱいに買ったり、日本のラーメンのようにお酒を飲んだ後に食べたりします。 ベルギー人の生活に溶け込んだ食べ物なんです」

クレールさんにしてもバートさんにしても、フリッツの話を始めたら止まらない。 すごいこだわりだった。日本人が美味しいお米を炊くときに、品種や研ぎ方、水加減をこだわるのと同じようなものかもしれない。 そして、発祥地としての誇り。ベルギーのフランダース政府は昨年、フリッツを無形文化遺産として登録したという。 正直、フライドポテトは添え物だと思っていたが、そんな概念をくつがえされた今回の旅であった。

ベルギー料理ー2

ベルギーのフリッツ(FRITES)を食べよう!

大きさを選ぶ : 大きさの種類は(フランス語)でGrand=大、Petit=小があります。店によってボリュームはさまざまですが、日本よりふた回り大きいと思っておきましょう。 “Petit”でも日本でのLサイズ以上はあります。 二人で分け合っても十分でしょう。そして日本のファストフード店でみかける「Sサイズ」の量はベルギーではまずありえません。 ご注意を。

テイクアウトか店内か : フランス語で「テイクアウト」は“ aemporter (アオンポルテー)”。 「店内で食べる」は“Sur Place(スゥー プラス)”でOK。
ソースを選ぶ : 次に「Quelle sauce?(ソースの種類は?)」と聞かれます。ベルギー人はフリッツにソースをトッピングするのが大好き。種類は20種類くらいあり、追加料金50セントくらいです。 ソースなしでもOK。「Non」と答えればいいだけ。 塩味はついています。 ちなみに多くのベルギー人は当然かの様にマヨネーズを付けて食べます!

代表的なソース : Mayonnaise(マヨネーズ)、Ketchup(ケチャップ)、Aioli(ニンニク入りマヨネーズ)、Cocktail(ケチャップマヨネーズ)、Tartar(タルタルソース)、Curry mayonnaise(カレー風味マヨネーズ)、Moutarde(マスタード)、Andalouse (トマトペーストとコショウ入りマヨネーズ)、Americaine(トマト、チャービル玉ねぎ、ケッパー、セロリ入りマヨネーズ)、”Bicky” Dressing (キャベツ、タラゴン、キュウリ、玉ねぎ入りマヨネーズ)、Pickles(刻んだピクルス入りマヨネーズ)、Pepper(グリーンペッパー入りマヨネーズ)など。

最後にSamurai (サムライソース)というなぜか日本名(?)っぽいソースも。 味はピリ辛レモン風味マヨネーズで、こちらでは誰でも知っている人気ソースのひとつです。

ベルギー料理ー3

 === 続く ===

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