民族のソウル・フード探訪 =083=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】
エチオピアー1​​​​​​​​​​​​​​​​​​​ ​​​​​​​​​​​​​​

​​​​​​​​​

 完全にクレープを意識していたので予想外だった。 薄いパンケーキのような食感で、米や小麦のように穀物の甘みもするのだが、とにかく酸味が強い。 それも柑橘類のようなさわやかなものではなく、どちらかというと日が経った牛乳に現れるあの酸味に近い。 「最大の試練」とは大げさだが、好まない日本人が多いのもうなずける。

「インジェラはテフというエチオピアでしか栽培されていないヒエ科の雑穀でつくります。 美味しいインジェラは発酵がポイント。水でこねたら、5~6日ほどかけてじっくりと発酵させるんです。 本来はテフと水だけですが、気温や湿度が違う日本では発酵もふんわり感も上手にいかないので、米粉やイースト菌を混ぜてつくるんですよ」

だから、日本でつくるインジェラはどうしても甘みが出てしまう、とセイファさん。 この酸味がより強いほうがいいとなると……ちょっとした試練ではあるかもしれない。 しかし、料理と一緒に食べると少し違った。インジェラの酸味が和らいで食べやすくなるうえ、料理にはさっぱり感がプラスされて食欲が増すのだ。 とくに、ドロワットという鶏肉と卵が入ったエチオピアの伝統的な辛いシチューとの相性は抜群で、ドロワットの辛さを抑えてうま味を引き立てる。

「インジェラとドロワットが食卓に出ると、食べ過ぎちゃうんですよね」と笑うセイファさん。エチオピア人の多くはインジェラを朝昼晩関係なく食べ、セイファさんにおいては「一日中、ずっと食べていたい」と言うほど。「おやつに食べることもあります。その時は唐辛子ベースの調味料であるバレバレをつけるのがポピュラーですね」

「私は朝はパンを食べるので、インジェラはランチと夕食です」と話すのはエチオピア大使館で働くビジネス担当外交官のロザ・イルクネシさん。「でも、フルフルは時々朝に食べますよ」

「フルフル? なんだかかわいらしくて美味しそう」

「インジェラは3日くらいもつんですが、だんだん乾燥して硬くなるので、小さくちぎって香辛料と煮込みます。それをフルフルといってインジェラにつけて食べるんです」

かわいらしい、は間違いだった。1991年まで内戦が続いていたエチオピアは、いまだ一人当たりの年間所得が約410米ドルと最貧国の水準で、慢性的な食料不足に陥っている。フルフルは限られた食料を美味しく食べるためのエチオピア人の生活の知恵なのかもしれない。とはいえ、野菜や肉を入れたりもするそうだが、要するに「インジェラONインジェラ」。炊き込みご飯をおかずに白米を食べるようなものだ。インジェラへの愛は相当なものである。

しかし、それほどまでにインジェラを食べても、彼らに言わせると太ることはないらしい。「テフは鉄分やビタミン、カルシウムが豊富ですが、グルテンは含まれていないんです」とロザさん。小麦や大麦に多く含まれるグルテンはたんぱく質の一種。吸収すると血糖値が急激に上昇して、身体が脂肪を溜め込もうとしてしまうため、摂り過ぎは太る原因のひとつと言われている。

エチオピアー2

エチオピア料理とは・・・・・=その二=

テフと並ぶ主食のエンセーテが食用として栽培される地域はエチオピアのみで、栽培や調理はエチオピア南部でのみ発達してきた。 エンセーテは偽茎に蓄えられたデンプンを発酵させたものが調理され、長期の保存が可能な点と一本の木から採れるデンプンで多数の人間を養える点から、エンセーテは「飢餓を救う木」と呼ばれることもある。 また、エンセーテはほぼすべての部位が利用できる植物であり、皮は屋根の材料や燃料、葉は衣料や食器の素材となる。

エチオピア料理の基本的な調味料としてはバルバリ(バレバレ)が挙げられる。 粉末の赤トウガラシをニンニク、ショウガ、塩などと混ぜ合わせ、さらに搗いて粉にしたバルバリは、インジェラにも付けられる。料理は使われるバター(ケベ)の量に応じてランクが上がり、バターは調味料以外に整髪量にも使われる。香辛料入りのバターであるニッター・ケベは、エチオピアの各家庭に常備されている調味料である。ほか、酒の原料にもなる蜂蜜が伝統的な甘味料として使われる。

エチオピアー3

 === 続く ===

前節へ移行 ; https://thubokou.wordpress.com/2017/05/28/

後節へ移動 ; https://thubokou.wordpress.com/2017/05/30/

 ※ 下線色違いの文字をクリックにて詳細説明が表示されます ⇒ ウィキペディア=に移行
*当該地図・地形図を参照下さい

—— 姉妹ブログ 一度、訪ねてください——–

【疑心暗鬼;民族紀行】 http://bogoda.jugem.jp/

【浪漫孤鴻;時事心象】 http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/

【閑仁耕筆;探検譜講】 http://blog.goo.ne.jp/bothukemon

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中