民族のソウル・フード探訪 =091=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

歌や小説になった、ドイツ人が愛してやまない料理とは = 1/3 = ★

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​ ​​​​​​​​​​​​​​ドイツ料理ー1

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 「六本木に行きますよ!」  編集Tさんが言い出した。

「えー、もう朝まで踊る体力ないよー」と訴えると、「何言ってるんですか……。 すっごく美味しいドイツの食べ物を見つけたんですよ!」との返事。どうやら、B級グルメ好きなTさんの琴線に触れたらしい。 「食べたら絶対に病み付きになるから」と力説するTさんの迫力に押されて、夜の六本木に繰り出した。

訪れたのは創業21年目の「ベルンズ・バー」。日本にあるドイツ料理店では知る人ぞ知る名店だそうで、店内にはドイツの国旗や小物、ブンデスリーガのユニフォームなどが飾られている。 ボルシア・ドルトムント時代の香川真司選手やVfLヴォルフスブルク時代の長谷部誠選手のユニフォームなどをしげしげと眺めているうちに、Tさんが注文した料理が運ばれてきた。

「これこれ。 カリーヴルスト!」  満面の笑みのTさん。料理に視線を移すと、直径3センチ、長さ15センチほどの大きな白いソーセージにケチャップと黄色い粉がたっぷりかかっている。 「ヴルスト」とはドイツ語でソーセージという意味だ。 いっぽう、「カリー」って言うからには……と黄色い粉のにおいを嗅ぐとやっぱりカレーパウダー。 見た目は、期待を裏切らないB級グルメというか、ジャンクっぷりだ。

誤解されそうなので言っておくと、私もB級グルメが好きだ。そのうえ、ソーセージは大好物である。 これはこれはと、Tさんと一緒に笑顔になってさっそくぱくりといただいた。 肉がぎっしりつまったソーセージをケチャップの甘みが包む。 ケチャップはオリジナルなのか、甘さの中にコクがあってまろやか。 この組み合わせは鉄板だ。 そこへ、カレーパウダーのピリリとした辛さがかぶさって、舌を刺激し、胃を刺激する。

正直言って料理を見た時は、ソーセージ本来の味を楽しむにはケチャップもカレーパウダーもかけすぎではないかと思った。 実際、それぞれの味の主張も強い。 しかし、これがジャンクの魅惑。 甘さと辛さと肉のうま味が順に押し寄せてきて、もう一口、あと一口と手が止まらなくなってしまうのである。最後はTさんと取り合いになった。

「カリーヴルストはドイツではすごく人気がある食べ物なんですよ」  そう教えてくれたのは店のオーナーであるベルンド・ハーグさん。 まだ日本にドイツのビールや料理があまり広まっていない頃に、本物のドイツビールを知ってほしいと店をオープンした。 カリーヴルストは開店当初から店の看板メニューのひとつだそうだ。 うん、これはビールにも合う。

「メイン料理の前に食べたりもするし、小腹がすいた時にもちょうどいい。店に来るドイツ人もみんなスナック感覚で気軽に食べていますよ」とベルンドさん。 ドイツではどこの町にも食べられる店があり、特にベルリンやハンブルクなどのドイツ北部には専門店も多く、店が軒を連ねていたりもするそうだ。 「ベルリンの道を5分もあるけば、必ず店がありますよ」とベルンドさんは笑う。そんな人気のある食べ物だったのか。

ドイツ料理ー2

※ カリーヴルストまたはカレーヴルストは、ドイツ料理の1つで、特に発祥地であるベルリンやルール地方、ハンブルグで人気のソーセイジ料理。 ヴルストとはドイツ語でソーセージの意。

焼いたソーセージの上にケチャップとカレー粉をまぶしただけの単純な料理。 レストランよりは街中の軽食スタンドなどで売られていることが多く、注文するとほとんどの場合ブレートヒェンが1つか、フライドポテトが付いてくる。 近年はピザケバブの人気に押されているものの、ドイツのどこでも食べることのできる大衆食食としての地位は不変である。

カリーヴルストは第二次世界大戦後のドイツで普及したが、いつどこで発明されたかについては異論が多く定かでない。 ベルリンでの定説では、カリーヴルストのソースはヘルタ・ホイヴァーという女性が発明したとされている。 彼女は西ベルリンのシャルロッテンブルクでソーセージ屋台を経営しており、ケチャップ、ウスターシャーソース、カレー粉といった材料をイギリス軍兵士から仕入れていた。

1943年9月4日、雨で客が来ないため退屈しのぎに材料を混ぜた結果、カリーヴルストができたという。 以後、ベルリン市街を再建する建設労働者の間で人気を博するようになった。 全盛期には週に1万本を売ったという屋台をもとに彼女はレストランを開き1974年まで経営したという。 ベルリンには2009年に、カリーヴルストの発売60周年を記念してカリーヴルスト博物館(カレーソーセージ博物館)が開館している。 ルール地方の言い伝えでは、エッセンのソーセージ屋台で、店主がカレー粉の入った缶をケチャップの中に落とした偶然から発明されたとされている。

ドイツ料理ー3

 

 === 続く ===

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