民族のソウル・フード探訪 =093=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

歌や小説になった、ドイツ人が愛してやまない料理とは = 3/3 = ★

ドイツ料理ー1

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 1949年といえば、ドイツが東西に分裂した年であり、ベルリンは分割統治されていた。 そうしたなかで、カリーヴルストのポップな見た目とスパイスの効いた魅惑的な味はドイツの人たちに少なからず元気を与えたのかもしれない。 ヘルタ・ホイヴェルはソースに「チルアップ」と名付けて商標登録をし、その登録証は博物館に展示されている。 また、彼女の店があった場所には記念碑が立てられているそうだ。

「カリーヴルストの歌もあるんですよ」とベルンドさん。  ドイツのトップアーティストであるヘルベルト・グレーネマイヤーが、1982年に書き下ろしたもので、タイトルはそのものずばり「カリーヴルスト」。 この曲がきっかけでカリーヴルストがドイツ全土に広まったとも言われるほど、誰でも知っている有名な曲だそうだ。

「歌まであるのか!」とさっそくYouTubeでライブ映像を見てみると、ピアノの弾き語りで思ったより落ち着いた曲だったが、観客は大盛り上がりで大合唱。 なんとなく「およげ!たいやきくん」を思い出してしまった。 1975年に発売されたこの歌は当時のサラリーマンの悲哀を歌ったものともいわれるが、モデルとなったたい焼き屋は現在も行列ができる。 カリーヴルストも同じように国民に愛されているのだろう。

カリーヴルストにはさらに、小説まであるらしい。 これもまたベストセラーになったようで、『カレーソーセージをめぐるレーナの物語』(河出書房新社)という邦題で日本でも出版されている。 敗色の濃いナチス・ドイツのハンブルクで、レーナという女性が脱走兵への恋をきっかけにカリーヴルストを生み出していく様を描いたものだ。 この物語を作家の角田光代さんは「カレーソーセージという食べものの話でありながら、ひとりの女性の人生史でもあり、そうしてまた、これは戦争を描いた小説でもある」と評し、さらにこのように言っていた。

「カレーソーセージ『発見』までの経緯は、痛快なほどドラマティックだ。 脱走兵も、また夫も失ったレーナが生活をたてなおす経緯は、そのまま、敗戦国の復興の歴史である」

カリーヴルストはただのジャンクフードではなかった。 ドイツ人に寄り添い、支えてきた食べ物だったのだ。

ベルンドさんにカリーヴルストについての思い出を尋ねてみた。 すると、「小さな頃から当たり前のようにあるから特別にコレというのは浮かばないなあ。 日本の人たちがごはんについて聞かれるのと同じですよ」と困った顔をする。 そうか、身近にありすぎて言葉がないというのも、またソウルフードなんだ。 そう思いながら帰途について数日後、いまカリーヴルストを欲している自分がいる。 どうやら私も、寄り添ってもらう必要がありそうだ。

ドイツ料理ー2

※ ドイツ料理の特徴

一般的な傾向として、保存食としてのニンジンなど各種野菜の酢漬け(ピクルス)、保存された肉や魚の加工や調理が軸になる。 魚料理は白身魚のフライとサバやウナギの燻製が有名で、北海沿岸部のブレーメンなどには魚料理を出す店も多い。 内陸部ではコイ・マスといった淡水魚が養殖され、旬に応じて食べられている。

ドイツでは朝食と夕食を簡単なもので済ませ、そのぶん昼食は時間をかけたっぷりと食べることが多い。 学校や職場に行く時間が早いので、午前10時前後にコーヒーブレイク、俗に「第2の朝食」を摂る習慣がある。 特に夕食のことをアーベントブロート(abendbrot)という。

シチューや肉料理のような「温かい食事」(warmes Essen) を摂るのは一日に一回以下が普通で、他は「冷たい食事」(kaltes Essen) となる。 後者は加熱調理をほとんど使わずに用意できる食事のことで、パン・シリアル、マーマレード、ハム・ソーセージ・サラミなど塩蔵品、チーズやカードなど乳製品、簡単な卵料理、コールスローやサラダから成り立つ。

一般的には、南ドイツ地方のほうが北ドイツ地方よりも食文化が栄えている、とされる(南ドイツは温暖で土地も肥沃である。したがって小麦やワイン用ぶどうの生産が可能である)。 ただし、海水魚を使った郷土料理など、北部でしか食べられない料理も存在する。

ドイツ料理ー3

 === 続く ===

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