民族のソウル・フード探訪 =113=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

巨大鍋でつくる ウズベキスタン男の料理 = 2/3 = ★

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​郷土料理ー1

​​​​​​   クミンの香りがふわーっと広がった。やはり油っぽいがそれがコクを生み、さらにラム肉の旨みがライスにじっくりと染み込んでいてかむほどに味わい深い。肉はクセがなくてほろりと崩れ、ニンジンは甘くやわらか。複雑な味付けはされていないのだが、そのぶん素材の味がしみじみと味わえる。

「味付けは油と塩とクミンだけ。最初に、熱した油の中にラム肉を入れてよく炒めます。その後に短冊切りにしたニンジンとみじん切りのタマネギを炒め、クミン、米の順番で鍋に入れていきます。最後に水を入れて米の芯が少し残るくらいまで炊くんです」

油をたっぷり使うことが、旨みを出すポイントだとファズリディンさんは言う。「ウズベキスタンにはプロフ用の油があります。見た目も風味も魚醤に似ていていい香りがするんですが、日本では手に入らないので郵送してもらったり、羊の脂身からとった油を使ったりしています。今日は羊の油ですがこれも旨みがよく出るんですよ」

全国的な料理だと聞いていたので地方色があるのかと尋ねると、「地方や家庭によってニンニクを丸ごと入れたり、ヒヨコマメやレーズンを入れたりするけれど、基本の材料は店と同じ」だと言う。ファズリディンさんのつくるプロフはお母さん直伝のレシピ。サマルカンドで医師をしているお母さんは、多忙なときでも必ず料理をつくるという。

「私も教師をしている父も、母の料理で一番好きなのがプロフ。ウズベキスタン人は週に1回プロフを食べると言いましたが、私の家では2~3日に1回は食べます。いつも同じ材料で同じ味だけど飽きることはありません」と、ファズリディンさんは笑う。

材料よりも、つくり方の方が地域によって違いがあるそうだ。「サマルカンドでは肉、ニンジン、米の順で鍋に入れてそのまま蒸し、皿に盛るときは鍋の上から、つまり米、ニンジン、肉の順にのせていきます。でも、首都のタシケントなどでは炒めた具と米を混ぜてから炊くんです(1ページ目、冒頭の写真)。ピラフみたいな感じですね」

そう、実は名前を聞いたときから気になっていた。「プロフ」と「ピラフ」、そして食材を炒めて米を入れ、水またはスープで炊くというつくり方もとても似ている。いまや世界的に食べられている「ピラフ」はフランス語だが、ルーツはトルコ料理の「ピラウ」にあるとされている。だが、諸説あるものの、その語源はサンスクリット語にあり、「プラーカ」というインドの古代料理にまでたどりつくという。

郷土料理ー2

ウズベキスタン料理・その二

酒類の飲用はイスラム教の戒律も影響しており西洋ほど広まっているとは言えないものの、ムスリムが人口の大部分を占める国家の中ではウズベキスタンは世俗的であるため、ワインは比較的人気がある。ウズベキスタンには14のワイナリーがあり、最も古く有名なワイナリーは1927年にサマルカンドで操業したホフレンコ・ワイナリー (Khovrenko Winery)である。

サマルカンドのワイナリーではサマルカンド周辺で栽培されているグルヤカンダズ (Gulyakandoz)、シリン (Shirin)、アレアティコ (Aleatiko)、カベルネ・リケルノエ (Kabernet likernoe)などの品種を用いたデザートワインを生産している。ウズベキスタンのワインは国際的な賞も受賞しており、ロシアや中央アジア、CIS諸国へも輸出されている。

ウズペク人やウズベキスタンに住むブハラ・ユダヤ人の作るデザートの数は限られている。一般的な慶事の際の食事では最後に果物や、生の果物または乾燥果実で作るコンポートが提供され、続いてナッツハルヴァが緑茶とともに出される。ブハラ・ユダヤ人は安息日の昼に特別な客が訪れた場合、「チャイ・カイマキ」(Chai Kaymoki)と呼ばれる、通常の緑茶に1:1の割合で牛乳を混ぜ、ポットにバターを大さじ一杯加えたものを提供する。チャイ・カイマキは砕いたアーモンドクルミを散らして提供することもある。

ロシア料理ではシチーが食べられる他、ソビエト連邦時代に沿海州から朝鮮系住民(高麗人)が移住したため、市場やレストランでもキムチ(シムシャとも呼ばれる)が見られる。朝鮮のキムチよりも浅漬けで魚介類は使われず、サラダの感覚で食べられる。

郷土料理ー3

 === 続く ===

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