睡眠の都市伝説の真意 =017=

☆彡 睡眠の都市伝説を斬る =三島和夫・睡眠研究者= 彡☆

【この企画は“Webナショジオ・連載/睡眠の都市伝説を斬る”に追記補講した】

眠気に打ち克つ力 その二 《米国の学会が若者に“寝坊の勧め”》 =1/2=

​​ ​​​​睡眠研究=1

  今回は「眠気に打ち克つ力」の第2回目として、学生さんの睡眠不足を取り上げてみたい。 「毎晩夜更かしして、遅刻して、授業中は居眠りだ? たるんどる!(怒)」いやいやお父さん、「マズイと分かっているが、眠れない」そんな若者も多いことを知っていますか? その拳を振り下ろす前に、とりあえず最後までお付き合いのほどを。

最近公開された「健康づくりのための睡眠指針2014」では若者の夜型生活と睡眠不足が取り上げられ、夜中のスマホ(ブルーライト)を自粛するようにアドバイスしている。 夕方から深夜にかけて浴びる光、特に青色波長の光は体内時計に働きかけて翌日の睡眠リズムを遅らせるため、スマホ悪玉論には理がないわけではない。

実は筆者はスマホのブルーライトは大騒ぎするほどのものではないと考えているのだがその話は別の機会に譲るとして、じゃあスマホを取り上げれば若者の夜更かしが解決するかというとそんなことは決して無い。 スマホの無い時代でも暗がりでオールナイトニッポンを夜な夜な聞いていた自身の体験から筆者は強く確信している。 「若者は眠くないから起きているのだ」と。

睡眠時間帯は年代によって変動するが、高校生から大学生にかけての思春期に最も夜型傾向が強まること分かっている。 その正確なメカニズムは不明だが、性ホルモンなどが関与しているらしい。 だからといって若者の夜更かし、夜遊びを正当化しようと言うのではなく、早い時間帯に寝つきにくい若者特有の体質が早寝を邪魔しているという科学的なお話しなので、まま、その拳をちょっと緩めて。

思春期の夜型傾向は日本学校保健会のデータでも端的に見て取れる。 中学、高校と進学するにつれて就床時間がドンドン遅れるのだ。 一方で、登校時間は変わらないどころか遠距離通学の子供もいるため早まる始末。結果的に睡眠時間は大幅に短くなり、睡眠不足を感じている高校生は6割以上に達している。 どうりで授業中に寝ている学生が多いわけである。

成長に伴う夜型化はいったい何歳頃まで進むのであろうか。 その答えは図を見ていただけば一目瞭然「大学生になるまで」。

この図は6万人の欧州人を対象にした睡眠習慣の調査結果で、登校や出勤の縛りがない休日の睡眠リズム(睡眠時間帯)をさまざまな年齢層でプロットしてある。 図の縦軸は睡眠時間の中央時刻である。 平日溜まった寝不足の影響は調整済みなので、体が求める自然な睡眠時間帯と考えて良い。 例えば深夜0時に寝て、朝7時に起きる人の中央時刻は午前3時半(3.5)となる。 図では10歳、もしくは50台半ばに当たる。 もちろん睡眠時間の長さが違うので就床起床時刻は異なる。

ご覧の通り女性は19.5歳、男性は21歳の大学生で夜型のピークを迎える。 21歳男性の平均中央時刻は5.5なので、7時間睡眠だとすれば寝つくのは2時で、目覚めるのは9時となる。 しかしこの起床時刻では平日だと完全に「アウト」である。 では、どうするか? ま、頑張って起きるしかない。 厄介なのは、起床は目覚ましとお母さんのかけ声でなんとかなるが、寝つきだけはどうにもならないという点だ。 お父さんが怒鳴っても逆効果なので、まま、抑えて抑えて。

基本的に睡眠不足なのだから早めに眠くなっても良さそうなものだが、夜型傾向が強いと夕食後にむしろ眠気が飛んでしまい、早寝につながらないのだ。 「早寝早起き朝ご飯」は理想だが、若者の睡眠不足解消のかけ声にするにはちとハードルが高い。

この問題について、ごく最近米国から興味深い話題が届いた。 有力な学術団体の1つである米国小児科学会がティーンエイジャーの登校時間について画期的な声明を出したのである。 要約すると内容は次のようなものだ。

睡眠研究=2

=資料・文献 (The Wallstreet Jouurnal)=

 技術の進歩は止まらない。日々の仕事はきついし、やるべきことはどんどん増えていく−。このような状況では、少なくとも5000万人の米国人が寝不足だと訴える(米疾病予防管理センターのデータ)のも無理はない。しかし、週末に平日より長く寝ることで、平日の睡眠不足を埋め合わせられるのだろうか。バージニア州シャーロッツビルにあるマーサ・ジェファーソン病院睡眠医学センターの医学責任者で睡眠の専門家であるW・クリストファー・ウィンター博士に聞いた。

Sleep Types(睡眠の型)

夜更かしした後に寝ることで、若者は比較的高い年齢の人々よりも疲れを解消できる可能性が高いことを示す証拠がいくつか存在する。 ウィンター博士によれば、これは睡眠不足を解消する能力が年齢とともに衰えるからだ。また、睡眠不足解消のための眠りの効果は、遺伝的なクロノタイプ、つまり、その人が朝型か、それとも夜型かという点と大きく関わっている(大半の人は朝型と夜型の中間のどこかに属する)。

同博士は「いつもと違うスケジュールをこなす場合、夜型の人は朝方の人よりもうまくやれるかもしれない。 睡眠を延長するという方法が素晴らしい武器になる可能性がある」と述べた。一方、本当に朝型の人にとっては、「どか寝」するという選択肢がそれほど効果的でないという。 朝型の人は夜が明けると、それほど眠れない可能性が高いからだ。

睡眠研究=3

 === 続く ===

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