睡眠の都市伝説の真意 =032=

☆彡 睡眠の都市伝説を斬る =三島和夫・睡眠研究者= 彡☆

【この企画は“Webナショジオ・連載/睡眠の都市伝説を斬る”に追記補講した】

もっとバナナを!!! 冬季、鬱の自己治療   =2/3=

睡眠研究=1​​ ​​​​

 セロトニンはうつ病の発症に関連する神経伝達物質として有名だが、うつ病の中でもとりわけ冬季うつと密接な関連がある。 セロトニン神経機能の低下は気分の悪化だけではなく過眠や過食の原因になり、まさに冬季うつの症状に合致するからである。 健常人でも冬に食欲が増し睡眠時間が長くなる背景にはこのような脳内セロトニン機能の季節変動が関わっているのである。

先のLambertらの研究ではもう1つ大事な発見があった。 脳内セロトニン利用率は気温や降雨量などとは関係せず、日照時間、とりわけ「検査当日の朝の日照時間」と強く関連していることが明らかになったのである。

このデータが意味するところは大きい。 太陽光はその日のうちに(おそらくわずか数時間のタイムラグで)脳内セロトニン機能を調整している可能性が高まったからである。 これが本当であれば、梅雨時に冬季うつ症状が再燃したり、例え夏でも天候に気分が左右される現象が容易に説明できる。 いや、我々だって朝から天気がドンヨリしていると気分も沈み込むではないか。あれは曇天や雨という視覚や心理作用だけではなく、非視覚性作用の産物でもあるのだ。

日照時間が脳内セロトニン機能を調整するメカニズムも徐々に明らかになってきた。 目から入った光刺激は脳幹部にある「縫線核(ほうせんかく)」という神経核(神経細胞の集まっている場所)に到達する。 この神経核はセロトニンを合成して全脳に幅広く分布させる役割を担っていて、光はその活動を活発にさせるのだ。 日照による気分のアップダウンはこの神経回路を介して調整されているらしい。

冬季うつには人工的な高照度光を浴びる光療法が有効で、6~7割の患者さんに効果がある。 冬の日照不足を補うというシンプルな発想から生まれたユニークな治療法で、ご存じの方も多いだろう。 光療法には欠かすことのできない大事なパートナーがいる。 セロトニンを生成するための原料となる必須アミノ酸、トリプトファンである。

必須アミノ酸とは、体内で合成できず栄養分として摂取しなければならないアミノ酸のことで、トリプトファンも9種類ある必須アミノ酸の1つである。 したがって食事中のトリプトファンが不足するといくら日照や人工光で刺激しても縫線核内で十分量のセロトニンが合成できなくなり、光療法の効果が発揮されないのだ。

たとえすでに光療法の効果がでている患者さんでも、トリプトファンが含まれない食事に切り替えるとわずか24時間で血中トリプトファン濃度は著しく低下し、同時にうつ症状が再燃してしまうことも分かっている。 トリプトファンは次から次へとセロトニンを合成するのに使われるため、在庫を溜め込むことはできないのだ。

睡眠研究=2

=資料・文献 (The Wallstreet Jouurnal)= 

子どもの就寝時間で重要なのは規則正しさ(その一)=米研究

子どもを毎晩同じ時間に寝かせると、脳の能力が向上することが最新の研究で分かった。

英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究者らは、3歳の頃に決まった時間に寝ていた子どもの方が、そうでない子どもよりも、7歳の時に実施された認知力テストで良い成績を上げたことを発見した。不適切な睡眠習慣が子どもや若者の学業成績と全般的な健康を害することを示す研究が増えているが、今回の発見はこれらの研究をさらに進展させるものだ。

この最新の研究では、就寝時間と認知能力の発達に影響を及ぼす可能性のある他の要素も考慮された。例えば、朝食を抜くことや、寝室にテレビを置くことなどだ。それらの要素を加味した上で、就寝時間が一定である限り、時間が早かろうが遅かろうが認知能力の成績には影響がないことが研究で分かった。

今回の研究の共同執筆者でUCLのインターナショナル・センター・フォー・ライフコース・スタディーズ・イン・ソサイエティ・アンド・ヘルス(ICLS)で責任者を務めるアマンダ・サッカー氏は「驚いたのは、他の要素を加味すると、就寝時間が遅いことは子どものテスト結果に目立った影響はなかったということだ」と話す。「保護者へのメッセージとしては、やや遅めの決まった就寝時間がおそらく賢明だということだ」と言う。

研究者らは、不規則な就寝時間が24時間周期のリズムを崩し、子どもの認知能力の発達を損なうかもしれないと示唆している。また、睡眠不足に陥ると、脳の発達に関わる重要な年齢で脳の可塑性――シナプスや神経経路が環境に応じて最適なように変化すること――に影響が出る可能性がある。

睡眠研究=3

 === 続く ===

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