民族のソウル・フード探訪 =136=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆ 

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

  ★ コリアンタウン新大久保のキムチ物語 = 3/3= ★

​​​郷土料理ー1

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

 息子さんにはなぜ父親が応援できない国に住んでいるのかが理解できない。 「それならパパはどこが好きなの?って息子が尋ねてきたので、1番が韓国で2番が日本、3番は中国だと答えました。 1番は母国、2番は住んでいる国、3番は中華料理が美味しいからだって」

その自分の言葉に金さんはハッとしたという。 「人間はうれしいときに宴を開くし、悲しいときにも料理を食べ、酒を酌み交わす。そうやって心を通い合わせています。だから論文ではなく、韓国料理を通して日本人とコミュニケーションをとればいいのではないかと思ったんです」

そして、それにはキムチしかないと思ったという。 「直感です。韓国人にとってキムチは単なる食べ物にとどまらない、生活に溶け込んだ文化だからです」

韓国の冬は寒くて厳しい。 昔はいまのように簡単に野菜を手に入れることもできず、越冬用の漬け物をつくるようになった。やがて唐辛子が伝来し、中国から白菜が入ってくると、11~12月にかけて家族や親族が集まって大量にキムチを漬ける「キムジャン」が風習化した。 そうやってキムチの味は母から子へと受け継がれる。 このキムジャン文化はユネスコの無形文化遺産に登録されている。

「新大久保に食材店を出すとき、3段階の目標を持ちました。 まずは、この町をウィンドウ(窓)にする。日本に向けて開いている韓国の窓です。 その次はプラザ(場所)です。この場所で韓国の文化を体験してもらう。 そして3段階目がポート(港)。新大久保が韓国に入る港であり、日本に入る港である。 キムチを通してそんな場をつくりたいと、いままでやってきたんです」

2002年に日韓共催のFIFAワールドカップがあり、04年に冬ソナブーム、その後にK-POPが流行した。 店舗展開を広げていた金さんに追随するように韓国系の店が増え、新大久保はどんどん活気づいていった。 両国の距離も縮まっていると金さんは感じたという。

「3年ほど前から日韓問題が悪化し、円安も重なっていまは前ほど活気がありませんが、韓国の発信地であることは定着したと思っています」

金さんが店を出したとき、キムチはそれほど世の中に浸透していなかった。 しかし、いまでは日本の食卓にもキムチがのるようになった。 金さんによると韓国からの輸入は1割程度しかなく、ほとんどが日本でつくられているそうだ。 私がキムチ納豆が好きだと言うと、「発酵食品同士ですごく体にいいですね」と金さんは笑った。 互いが理解を深め、いい効果を生み出すことを金さんは願っている。

郷土料理ー2

日本のキムチ: 昭和後期に入る頃までは、その辛さやニンニクの臭みが日本人の味覚に合わなかったことから、存在は知られていてもあまりなじみのないものであり、キムチという名称も一般的ではなく「朝鮮漬」と呼ばれることが多かった。

しかし1975年に桃屋から発売された「桃屋 キムチの素」が人気を呼び、また1980年代後半に激辛ブームが起こると消費量が増加、ブームが沈静化した後も一定の販売数を保ち、一般のスーパーやコンビニなどで手に入るようになった。 一般のスーパーでは日本国産のキムチが売られていたが、1990年代から急速に消費量が増え、韓国から輸入されたキムチも流通し始めた。 社団法人・食品需給研究センターによると、キムチは2004年に日本国内で浅漬けに次いで2番目に多く消費された漬物とされている。

だが、日本の韓国からのキムチ輸入量は2005年をピークに減少を始め、現在では日本国内で流通するキムチの主流は日本産になっている。これには韓国側が輸入した中国産白菜のキムチから寄生虫が発見された事件が大きく起因しており、2005年から2006年の間に日本のキムチ輸入量は46.4%減少している。東京都では人に寄生する有鉤嚢虫(脳や眼に寄生した場合は重篤な症状を示す寄生虫)の感染源として輸入キムチを原因のひとつとして上げている。

郷土料理ー3

 === 続く ===

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