睡眠の都市伝説の真意 =055=

☆彡 睡眠の都市伝説を斬る =三島和夫・睡眠研究者= 彡☆

【この企画は“Webナショジオ・連載/睡眠の都市伝説を斬る”に追記補講した】

寝てはいけない時間に眠る人々、その傾向と対策 =2/2=

 睡眠研究=1

​​  さて、3番手は夜型の人である。 これまで「睡眠禁止ゾーン」は20時~22時頃と書いてきたが、冒頭でも書いたように「普段0時頃に寝つく人」の場合である。 実は個人差がかなり大きい。 以前私たちが行った測定では、わずか100名程度の体内時計時刻ですら7時間もの開きがみられた。

  そのため「睡眠禁止ゾーン」も強い朝型の人では18時~20時辺り、強い夜型の人では深夜1時~3時辺りと大きな開きが生じる。 一般的には眠気が強まる深夜でも夜型の人は目がパッチリし、むしろ仕事や勉強の能率が上がってしまう理由もお分かりいただけると思う。

夜型の人の中には20代から寝つきが悪く不眠症と誤診されて睡眠薬を服用している人がいる。 このタイプの入眠困難には睡眠薬が効きにくいことは先に説明した通りである。 夜型による不眠の見分け方は比較的簡単。寝つきは悪くてもいったん寝つくと爆睡する。 週末に夜更かしして昼頃まで寝坊しているのは、ほぼ夜型。早寝ができるようになるには「睡眠禁止ゾーン」を前倒しにしなくてはならない。

ではどうするか。 近道は週末の寝坊を止めることである。 平日に早起きをして通勤や通学時に朝日を浴びていると徐々に体内時計=「睡眠禁止ゾーン」が早まり寝つきが良くなるのだが、週末に寝坊をすると一気に逆戻りしてしまう。 少なくとも3週間は寝坊をせずに過ごせば体内時計は平日の起床時刻に合わせて安定化してくる。

そして寝つける時刻も標準的な時間帯に近づいてくる。 週末の寝だめをしないと当初は寝不足感が強いが、それは昼寝で補うようにしてほしい。 休日もいったん目を覚まして起床からの6時間(体内時計を朝方にシフトする時間帯)は自然光を積極的に浴びる。 そして必要ならばその後に20~30分程度の短い昼寝をするのがベストなやり方である。

最後に、同じ夜型でも少し変わったケースを紹介しよう。 子供の夜型である。 注意欠陥多動性障害ADHDの子供さんの中には就床抵抗が強い(寝床に入るのを嫌がる)タイプがいる。従来は睡眠障害で一括りにされていたが、夜型が原因の一つであることが分かってきた。 同じADHD児でも寝つきのよい児童に比べて寝つきの悪い児童では体内時計の時刻が遅れていたのだ。 結果的に、母親は「睡眠禁止ゾーン」で必死に寝かしつけようとし、子供は必死に抵抗するというバトルを繰り返していた。

寝つきの悪い子供の母親に限って早寝をさせることに躍起になってしまうことがある。 夜の親子げんかは子供の興奮を高めるばかりだし、睡眠薬も無効である。 このようなケースでは光やメラトニンを使って体内時計を調整してやる方が効果的なのだが、残念なことに親も医療者も睡眠リズムの問題として認識していないことが多い。

ほかにも、やたらと早寝を強いられて夜間徘徊が悪化している認知症の高齢者や、不眠や眠気に悩む早出・遅出・深夜勤務者など、「睡眠禁止ゾーン」と生活スケジュールのミスマッチのために眠りに苦労している人々は少なくない。 私たちは個人の「睡眠禁止ゾーン」を簡単に調べる方法の開発に取り組んでいるが、その成果は別の機会にご紹介したい。

睡眠研究=2

=資料・文献 (The Wallstreet Jouurnal)=

快眠に理想的な姿勢を探すために一晩中寝返りを打つことはありませんか?(3/3)

特定の寝る姿勢で改善される可能性のある症状閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)、いびき: あおむけは避けるべきだと、睡眠の専門家はアドバイスする。OSAは上気道が詰まったりせまくなったりして、呼吸が一時的に止まってしまう危険な睡眠障害だ。 代表的な症状としていびきを伴うことが多い。ミネソタ州のメイヨー・クリニックのエリック・オルソン医師によると、睡眠時無呼吸症候群の患者の約10%は寝る姿勢を変えるだけで治せるという。

睡眠中にあおむけになることを防ぐ製品は多くあるが、オルソン氏などの専門家が推薦するのは、寝るときに着るシャツやパジャマの背中にテニスボールを縫い付ける方法だ。 寝返りを打ってあおむけになるのを防ぐことができる。また、どうしてもあおむけで寝たい人は、首を軸に頭部を少なくとも30度の角度をつけて持ち上げるようして寝るか、ウェッジ枕を使うことを同氏は勧める。

胃酸の逆流:一般的に胸焼けとして知られるこの症状に対しては、横向きで寝ることがおすすめだ。あおむけで寝ると問題が生じる可能性がある。 胃の位置に対して頭の位置を十分な高さに保てないため、胃内容物が食道や喉の奥を逆流する恐れがあるためだ。 また、いくつかの研究によると、体の右側ではなく左側を下にして横向きで寝たほうがよいという説もあるが、それを結論付けるほどの証拠は十分に見つかっていないという。

背痛:多くの経験則に基づくと、あおむけで寝るのが最適なようだ。直立しているような気持ちで背筋をまっすぐ伸ばして自然な姿勢を保つとよい。 柔らかすぎるマットレスに沈む形で胴体が前に曲げたり、その反対に体を後ろにそったりするのは避けよう。

肩の痛み:痛みのある肩を下にして横向きで寝るのは避けるべきだ。あおむけになり、問題のある肩の後ろにサポート用の小さな枕を置くとよい。 そうでなければ、痛む肩を上にし、枕を抱くようにして横向きで寝ることもできる。

頸痛(けいつう):専門家は、うつぶせで寝るのは避けるべきだとアドバイスしている。 うつぶせで寝る際には首を右か左にねじらなければならず、関節を圧迫するからだ。ブリル氏は横向きかあおむけで寝るよう勧めている。

睡眠研究=3

 === 続く ===

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民族のソウル・フード探訪 =158=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

消費量は日本の2倍! 実はお米大国マダガスカルのワンプレート料理 =2/3= ★ 

​ ​​郷土料理ー1

 ふわーっとトマトのさわやかな酸味が広がった。 今までに食べたお隣のアフリカ大陸の料理は油が強かったので、なんとなくそれを想像していたが、さっぱりしていてシンプル。 だから、豚肉のうま味とグリンピースの甘みがしっかりと舌に伝わってくる。 ゴロゴロとした豚肉はやわらかく、口の中でほろりと崩れ、後からくるピリッとした唐辛子のアクセントがまた、食欲をそそる。 そして、これがごはんとマッチしているのだ。

「まず、ソテーした豚肉とグリンピースを玉ネギ、ニンニクと一緒に煮込みます。 味付けは塩とトマトソース、唐辛子などを少々。 マダガスカルの食材は味が濃いので手の込んだ味付けをしなくてもいいんです」。 日本ではブイヨンを少し入れるそうだが、母国ではそれも必要ないとエリックさんはいう。

 エノキソア・プティポワは日常的に食べるごくふつうの家庭料理だそうだ。 「小さい頃にお母さんがよくつくってくれました。マダガスカルでは豚がけっこう高価なので、食べきれないから残そうとすると怒られたなあ」と笑うエリックさん。 豚より牛のほうが安くて、鶏肉が一番貴重だという。 日本と逆なのが興味深い。

「マダガスカルは豚より牛のほうが多いので、そのぶん高価なんだと思います。 鶏はどの家でも飼っているんですが、放し飼いにしていて家畜というより一緒に暮らすペットのような感覚。 そのせいか、普段はあまり食べないんですよ」。 卵を得るため、というのもあるのだろうか。 いずれにせよ、カモなども含めて鳥の肉は、クリスマスなどの特別な日に食べることが多いそうだ。

そして、エノキソア・プティポワに限らず、これらの肉はグリンピースや青菜、キャッサバの葉などの野菜と一緒に煮込みや汁物にすることが多い。 野菜もたいていの家庭が自分で育てている。 エリックさんの家は首都アンタナナリボの中心部だったが、それでも小さな畑があったそうだ。

「こうした煮込みをごはんにかけて食べるわけです」

え、ちょっと待って。ごはんにかけるのはマストなの? そう聞くとエリックさんは「そうですよ」とにっこり。 「この食べ方こそがマダガスカルのスタイルです」

日本のように小鉢などはつかず、ワンプレートでの食事が基本らしい。 そして、エリックさん曰く、この“マダガスカルプレート”を朝昼晩と食べる。 「マダガスカルはお米が主食。パラパラとしたインディカ米を水やココナッツミルクで炊きます。 おかずは少しで、とにかくごはんをたくさん食べるんです」

私の皿にはお茶碗2杯分ほどのごはんがのっていたが、マダガスカルでは子どもでもその1.5倍は食べるという。 1人当たりの年間米消費量は約120kgで、これは日本人の2倍以上にあたる。「お米ばかりたべるから、マダガスカルの男性はみんな太っているんです」とエリックさんは笑う。そういうエリックさんは細身ですね、と言うと「気を付けているから」とのこと。

郷土料理ー2

=資料=

現代の食文化 : マダガスカルは1960年にフランスの植民地支配からの独立を達成した。 その後のマダガスカルの食文化は、この島の多様な文化と歴史的影響をつねに反映してきた。 コメはすぐれて重要な食べ物であると考えられ、降雨に乏しい南部と西部を除いては食事における主食を構成する。 付け合わせは地域毎にどのような食材が手に入るかということと、地元の文化的規範とに応じて、多様である。外食する場合は、ガルゴットという簡素な屋台や、ホテリ(hotely )という着席して食べられる食堂などがある。 軽食やスナック類なら、歩き売りしている者から買うこともできる。 さらに、格式の高いレストランへ行けば、フランスその他の食文化の影響を受けた調理法、食材、盛りつけ方などを用いた、幅広い料理が食べられる。

ごはん(vary) : 米飯は、マダガスカル料理の要であり、毎回の食事で必ずと言っていいほど食べられている。 また、マダガスカル語で「食事をする」を意味する一般的な言葉は、ミヒナンバリというが、これは文字通りの意味は「米を食べる」である。 生米に適量の水を加えて炊飯する。 炊きあがったご飯はヴァリ・マイナと言い、数種類のラウカ(laoka )と呼ばれる「おかず」をかけて食べる。 朝食として食べるものであり、病気の時にも用意される。

ヴァリ・アミナナナは、コメ、肉、野菜を煮込んで作る伝統的な料理でとても人気がある。 また、「脂たっぷりご飯」を意味するヴァリ・ベ・メナカは、ご飯と油脂、好ましくは、脂身を多く含んだブタの厚切り肉を使って調理する料理であり、ファマディハナという改葬儀礼の期間中に食される料理である。

おかず (laoka) : 米飯に対する付け合わせは、中央高地の方言でラウカという。 典型的なラウカはある種のソースとして提供される。 中央高地では一般にトマトベースのソースであり、海岸に近い沿岸部ではココナッツミルクが調理中に加えられる。 コブウシの飼育を伝統的に行っている南西部の乾燥した内陸では、野菜にコブウシの乳、あるいは、その凝乳を和えた料理がラウカとなることが多い。

ラウカは、用いる食材としてさまざまなものがある。 バンバラマメの煮込みには豚肉、牛肉又は魚のいずれの組み合わせもある。 細かく刻んだキャッサバの葉の煮込みには、ラッカセイ、牛肉又は豚肉が使われる。 チュンヅ・ガシと呼ばれるラウカは、淡水魚(さまざまな種類がある)を食材に用いたものである。 ヘナヌンビ、アクフはそれぞれ、牛肉、鶏肉をショウガとニンニクでソテー又は肉汁で煮た料理である。

郷土料理ー3

 === 続く ===

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