民族のソウル・フード探訪 =158=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

消費量は日本の2倍! 実はお米大国マダガスカルのワンプレート料理 =2/3= ★ 

​ ​​郷土料理ー1

 ふわーっとトマトのさわやかな酸味が広がった。 今までに食べたお隣のアフリカ大陸の料理は油が強かったので、なんとなくそれを想像していたが、さっぱりしていてシンプル。 だから、豚肉のうま味とグリンピースの甘みがしっかりと舌に伝わってくる。 ゴロゴロとした豚肉はやわらかく、口の中でほろりと崩れ、後からくるピリッとした唐辛子のアクセントがまた、食欲をそそる。 そして、これがごはんとマッチしているのだ。

「まず、ソテーした豚肉とグリンピースを玉ネギ、ニンニクと一緒に煮込みます。 味付けは塩とトマトソース、唐辛子などを少々。 マダガスカルの食材は味が濃いので手の込んだ味付けをしなくてもいいんです」。 日本ではブイヨンを少し入れるそうだが、母国ではそれも必要ないとエリックさんはいう。

 エノキソア・プティポワは日常的に食べるごくふつうの家庭料理だそうだ。 「小さい頃にお母さんがよくつくってくれました。マダガスカルでは豚がけっこう高価なので、食べきれないから残そうとすると怒られたなあ」と笑うエリックさん。 豚より牛のほうが安くて、鶏肉が一番貴重だという。 日本と逆なのが興味深い。

「マダガスカルは豚より牛のほうが多いので、そのぶん高価なんだと思います。 鶏はどの家でも飼っているんですが、放し飼いにしていて家畜というより一緒に暮らすペットのような感覚。 そのせいか、普段はあまり食べないんですよ」。 卵を得るため、というのもあるのだろうか。 いずれにせよ、カモなども含めて鳥の肉は、クリスマスなどの特別な日に食べることが多いそうだ。

そして、エノキソア・プティポワに限らず、これらの肉はグリンピースや青菜、キャッサバの葉などの野菜と一緒に煮込みや汁物にすることが多い。 野菜もたいていの家庭が自分で育てている。 エリックさんの家は首都アンタナナリボの中心部だったが、それでも小さな畑があったそうだ。

「こうした煮込みをごはんにかけて食べるわけです」

え、ちょっと待って。ごはんにかけるのはマストなの? そう聞くとエリックさんは「そうですよ」とにっこり。 「この食べ方こそがマダガスカルのスタイルです」

日本のように小鉢などはつかず、ワンプレートでの食事が基本らしい。 そして、エリックさん曰く、この“マダガスカルプレート”を朝昼晩と食べる。 「マダガスカルはお米が主食。パラパラとしたインディカ米を水やココナッツミルクで炊きます。 おかずは少しで、とにかくごはんをたくさん食べるんです」

私の皿にはお茶碗2杯分ほどのごはんがのっていたが、マダガスカルでは子どもでもその1.5倍は食べるという。 1人当たりの年間米消費量は約120kgで、これは日本人の2倍以上にあたる。「お米ばかりたべるから、マダガスカルの男性はみんな太っているんです」とエリックさんは笑う。そういうエリックさんは細身ですね、と言うと「気を付けているから」とのこと。

郷土料理ー2

=資料=

現代の食文化 : マダガスカルは1960年にフランスの植民地支配からの独立を達成した。 その後のマダガスカルの食文化は、この島の多様な文化と歴史的影響をつねに反映してきた。 コメはすぐれて重要な食べ物であると考えられ、降雨に乏しい南部と西部を除いては食事における主食を構成する。 付け合わせは地域毎にどのような食材が手に入るかということと、地元の文化的規範とに応じて、多様である。外食する場合は、ガルゴットという簡素な屋台や、ホテリ(hotely )という着席して食べられる食堂などがある。 軽食やスナック類なら、歩き売りしている者から買うこともできる。 さらに、格式の高いレストランへ行けば、フランスその他の食文化の影響を受けた調理法、食材、盛りつけ方などを用いた、幅広い料理が食べられる。

ごはん(vary) : 米飯は、マダガスカル料理の要であり、毎回の食事で必ずと言っていいほど食べられている。 また、マダガスカル語で「食事をする」を意味する一般的な言葉は、ミヒナンバリというが、これは文字通りの意味は「米を食べる」である。 生米に適量の水を加えて炊飯する。 炊きあがったご飯はヴァリ・マイナと言い、数種類のラウカ(laoka )と呼ばれる「おかず」をかけて食べる。 朝食として食べるものであり、病気の時にも用意される。

ヴァリ・アミナナナは、コメ、肉、野菜を煮込んで作る伝統的な料理でとても人気がある。 また、「脂たっぷりご飯」を意味するヴァリ・ベ・メナカは、ご飯と油脂、好ましくは、脂身を多く含んだブタの厚切り肉を使って調理する料理であり、ファマディハナという改葬儀礼の期間中に食される料理である。

おかず (laoka) : 米飯に対する付け合わせは、中央高地の方言でラウカという。 典型的なラウカはある種のソースとして提供される。 中央高地では一般にトマトベースのソースであり、海岸に近い沿岸部ではココナッツミルクが調理中に加えられる。 コブウシの飼育を伝統的に行っている南西部の乾燥した内陸では、野菜にコブウシの乳、あるいは、その凝乳を和えた料理がラウカとなることが多い。

ラウカは、用いる食材としてさまざまなものがある。 バンバラマメの煮込みには豚肉、牛肉又は魚のいずれの組み合わせもある。 細かく刻んだキャッサバの葉の煮込みには、ラッカセイ、牛肉又は豚肉が使われる。 チュンヅ・ガシと呼ばれるラウカは、淡水魚(さまざまな種類がある)を食材に用いたものである。 ヘナヌンビ、アクフはそれぞれ、牛肉、鶏肉をショウガとニンニクでソテー又は肉汁で煮た料理である。

郷土料理ー3

 === 続く ===

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