民族のソウル・フード探訪 =172=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

 千葉で見つけたアフガンの小さなオアシス = 1/3= ★

​​ ​​ ​​郷土料理ー1

 東京駅からJRで1時間弱。 私が今回降り立ったのは千葉県四街道市。 東京圏のベッドタウンである四街道になぜやってきたのかというと、ここ数年、この地にある国の人たちが増えていると聞いたからである。

アフガニスタン・イスラム共和国。

東南をパキスタン、西をイランと接する中央アジアの国だ。 四街道市の人口統計によると2015年で392人。 中国人の301人を大きく上回り、市の外国人住民人口1位だという。

以前、ブラジル人が多く住む群馬県大泉町に訪れたことがある(前記参照)。 大泉町にはブラジル料理店やブラジル人向けのスーパーが点在し、イベントなども開催されていた。 四街道にもそんな異国情緒が漂っているのだろうか。 そんな疑問と期待を抱いて訪れたのである。

四街道の駅から延びる県道を北に歩いてみる。 大型スーパーや家電量販店が並ぶ一般的な郊外の町で、異国らしさは特に感じられない。 まあ、考えてみればそうだよな。 人口9万人以上のところに400人足らずだもの。 とはいえ、何かあるのではないかとしばらく歩くと……発見しました、赤い看板に「アフガニスタン」の文字。 インド、トルコなどの名も並列されているから、エスニック系のレストランだろうか。 「こんにちは~」とドアを開けてみる。

目に飛び込んできたのは積み重なった米袋。 棚には缶詰や調味料、レトルト食品が並び、冷凍庫らしきケースもある。どうやらここは食材店らしい。 レジの店員に尋ねるとハラールフードの店だと教えてくれた。 ハラールとはイスラム教の戒律で許されたもののこと。 きっとこの界隈に住むイスラム教徒が買いにくるのだろう、ってあれ? 奥に厨房があるぞ。

「隣がハラールのレストランなんですよ。 オーナーも僕もイラン出身だけど、アフガニスタン人スタッフもいるし(この日は休み)、お客さんはアフガニスタンの人ばかりですよ」

レストランではイラン、インド、アフガニスタンなどの料理が食べられるという。 それを聞いたら食べないわけにはいきません。 さっそく隣の「アリアン レストラン」のドアを開けた。 しかし、開店直後のようでまだ客はいない。 席につき、メニューを見ながら店員におすすめのアフガニスタン料理を聞く。

「一番人気はカブリですね」

羊の肉やニンジンなどが入ったピラフのような料理だという。 これってウズベキスタンのプロフ(前記参照)みたいなものかな。 そう聞くと、 「そうそう、アフガニスタンではカブリ・パラオというんですよ」という。

郷土料理ー2

=資料=

ハラールは、イスラム法で許された項目をいう。 端的にはイスラム法上で食べることが許されている食材や料理を指す。 反対に、口にすることを禁止されている物をハラームと言い、この語は「やってはならないもの(禁止)」という意味でハーレムと同じ語源である。

イスラム法の下では豚肉を食べることは禁じられているが、その他の食品でも加工や調理に関して一定の作法が要求される。 この作法が遵守された食品がハラールとされる。 なお、ハラールとハラムの中間に疑わしいものシュブハという概念がある。

豚と同様に不浄(重度ナジス)とされている犬、獲物を捕獲するための牙や爪がある虎・猫などの動物、きつつき、ロバ、ラバを食べることが禁止されているが、それ以外の肉であっても屠殺が正規の手順に従ったものでなければ食べられない。 このため、ムスリムは単純に材料表示だけを見て判断することが出来ないためハラールの表示が必要となる。

ただし、世界的に統一された基準はなく、各国の認証機関によって制度が異なっているため、ある国では禁止されている食品や規定が、他の国では問題とならないこともある。 信仰とは神と個人との契約であり、他人の信仰に口を挟むことと同義となるため、ムスリムが自分の考えとは異なる基準のハラルを問題視することは難しい。

このため、ムスリムによっては、自分が信頼するハラルマーク以外のマークには近づかないとする人もいる。 ムスリムが大多数を占めるエジプトなどの中東では、出回っている食材がハラールであることが当然のため、生活する上であまり人々に意識されない。 一方で、豚肉をよく使う華人も多い東南アジアでは、かなり意識される傾向があるとされる。

郷土料理ー3

 === 続く ===

前節へ移行 ; https://thubokou.wordpress.com/2017/08/26/

後節へ移動 ; https://thubokou.wordpress.com/2017/08/28/

 ※ 下線色違いの文字をクリックにて詳細説明が表示されます ⇒ ウィキペディア=に移行
*当該地図・地形図を参照下さい

—— 姉妹ブログ 一度、訪ねてください——–

【疑心暗鬼;民族紀行】 http://bogoda.jugem.jp/

【浪漫孤鴻;時事心象】 http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/

【閑仁耕筆;探検譜講】 http://blog.goo.ne.jp/bothukemon

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中