睡眠の都市伝説の真意 =072=

☆彡 睡眠の都市伝説を斬る =三島和夫・睡眠研究者= 彡☆

【この企画は“Webナショジオ・連載/睡眠の都市伝説を斬る”に追記補講した】

“青木まりこ現象”から見た不眠の考察 =1/2=

 睡眠研究=1

 先日、ネットニュースをボーっと眺めていたら「青木まりこ現象」というワードが目に入った。 何だコレ?

科学界には固有名詞を冠する疾患や現象は多数あるので、当初は「青木まりこ現象」もその類いであろうと思った。 生物とか物性などを専門とする青木まりこという教授がおられて、その分野では有名な現象を発見したのであろうと。 それにしても「青木現象」ならまだしも、「青木まりこ現象」とはちと長いな……。

気になってWikipediaで検索してみるとどうやら青木まりこさんは著名な学者さんなどではなく、その名を冠した現象も「ナゼか知らねど、書店に行くたびに便意を催す」、すなわち「ウン〇」がしたくなるという都市伝説だという。 ガクッ。

バブル景気まっただ中の1985年、当時29歳の青木さんが『本の雑誌』(本の雑誌社)の読者欄にご自分の体験談として投稿したところ、当時の編集長であった椎名誠さんが面白がり、「いま書店界を震撼させる現象」と題打って特集まで組んだのが出自らしい。 さすが「クソ話好き(編集者談)」の椎名さんである。

私も美女のウン〇話……、いや、都市伝説と聞いては捨て置けず、ひとまずWikiを最後までじっくりと読んでみる。 書店で便意をもよおすヒトを「書便派」(^_^;)と呼ぶそうだが、その後、週刊誌やテレビでも取り上げられたことから大いに注目を集めたとのこと。 やはり下ネタ最強である。

「病因論」についても議論百出で、便意を誘発させる何らかの匂い物質が紙に含まれているという「匂い刺激説」から始まり、便意を催させることでトイレットペーパーの消費量を増やそうとする「製紙業界の陰謀説」、公衆の面前で便失禁した幼児体験によるトラウマ説、心身症説、思い込み(?)説まで諸説紛紛である。

もっともらしいのが条件反射説。条件反射はパブロフの犬で有名なのでご存じの方も多いだろう。 エサを見るとよだれが出るという反応は学習せずとも生まれつき持っている無条件反射、それに対して毎日エサを運んでくれる飼育員の足音を聞いただけでよだれが出てくるようになるのが学習による条件反射である。

書便派の条件反射説とは、簡単に言えば「いつも家のトイレで本を読むから本屋でも出そうになる」のだと。 『なるほどなぁー、そのようなケースもあるかもね』と思わず説得されそうになったが、私の頭の中には1つの疑念がわき上がったのだった。 『ヘビーな本好きはそのようなステージで留まることはない!』と。

私の自宅のトイレには芳香剤と並んで書籍が山積みであり、ブックラックまで持ち込んで家族にはイヤーな顔をされている。 でもトイレで姿勢を正して読書をするのが楽しみなんだもん。 しかし私は書便派ではない。 いや、かつては書便派であったかもしれないが、今や「便便派」になり果ててしまったのだ。

ちなみに、便便派とは「便所で便秘派」の略である(Wikipediaには載っていません)。 便便派を医学的に表現すれば、「一時は読書で条件付けられた便所での排便反射を獲得したものの(←書便派はココ)、何らかの原因でその効果が減弱し、便所という空間で便が出ないままに読書を続けるという体験を繰り返すあまり、ついには便所に入ると便が引っ込むという新たな条件反射を獲得してしまった一群」かな。

解説をしたいのだが、このままでは今回は「ウン〇」の話で終わってしまうので、排便を睡眠、便所を寝室、と読み替えてご説明したい。

「一時は読書で条件付けられた寝室での睡眠反射(眠気)を獲得したものの、何らかの原因でその効果が減弱し、寝室という空間で眠気が出ないままに読書を続けるという体験を繰り返すあまり、ついには寝室に入ると眠気が飛んでしまうという新たな条件反射を獲得してしまった一群」、これはまさに不眠症の人々のことではないか!

睡眠研究=2

 

=資料・文献 (The Wallstreet Jouurnal)

子どもの就寝時間で重要なのは規則正しさ=米研究 (2/3)

研究者らは、不規則な就寝時間が24時間周期のリズムを崩し、子どもの認知能力の発達を損なうかもしれないと示唆している。また、睡眠不足に陥ると、脳の発達に関わる重要な年齢で脳の可塑性――シナプスや神経経路が環境に応じて最適なように変化すること――に影響が出る可能性がある。

今回の研究は7月に英医学専門誌の疫学地域保健雑誌のウェブサイトに掲載されたもので、1万1178人の子どもたちを対象に就寝時間と認知能力の成績を調べたものだ。

対象となったのは、全英規模で長期的に行われたミレニアムコホート研究に参加した2000年から02年の間に生まれた子どもたちだ。

母親たちは子どもが3歳、5歳、7歳のときに就寝時間を尋ねられた。3歳の子どもの20%近くは決まった就寝時間がなかった。その数値は5歳では9.1%へ下落し、7歳では8.2%に減った。母親たちは社会経済学や人口統計学に関することや、家族の日常生活についても聞かれた。

睡眠研究=3

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=== 続く ===

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民族のソウル・フード探訪 =175=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

 チェコの“茹でるパン”ことクネドリーキの奥深き世界  =1/3= ★

​​ ​​ ​​郷土料理ー1

「いま、チェコ料理食べてるよー」という短いLINEが今回の魂食紀行の始まり。 旧友が食事をしている時に、合流しないかと声をかけてくれたのだった。 あいにく別件が入っていて行けなかったのだが、食事会にはチェコ出身の方も来ているという。 そこで、チェコ料理について話を聞きたいと日を改めて紹介してもらうことにしたのだ。

ちょうどチェコに興味を抱いていた時だった。 今年は「日本におけるチェコ文化年2017」。 第二次世界大戦により中断されたチェコとの国交が回復して60周年という節目にあたることから、チェコ共和国大使館が中心となって日本にチェコの文化を紹介するさまざまなイベントが催されている。

チェコ出身の芸術家アルフォンス・ミュシャ(チェコ語でアルフォンス・ムハ)の集大成とされる《スラヴ叙事詩》20枚の一大連作を、チェコ国外で初めて展示したことで話題の「ミュシャ展」もそのひとつ。 チェコ人のルーツであるスラヴ民族の伝承や歴史を描いた作品は、よく知られる華やかな女性像とはまた違った壮大な世界観で、私もミュシャの祖先への深い想いに静かに身をゆだねてきたところである(「ミュシャ展」は東京・国立新美術館で6月5日まで開催)。

そんなわけで、話を聞く前にチェコ料理をちょこっと調べてみた。 中欧の内陸国で冬は寒さが厳しいからか、メインは肉料理、煮込み料理が多いようだ。 インターネットで画像も検索してみる。 すると、あることに気づいた。 メイン料理の多くに淡い黄色のパンのようなものが数枚添えられているのだ。

「なになに、クネドリーキというチェコ特有の……茹でるパン!?」

焼くでもなく、蒸すのとも違って本当にお湯の中に生地をいれて茹でるらしい。 これはおもしろい。 そう思って、旧友に紹介してもらったマーティンさんに質問する。

「ドイツなど近隣国でも食べられていますが、僕たちチェコ人には欠かせない食べ物です。 チェコには小麦粉が主材料のホウスコヴェー・クネドリーキとジャガイモを練り込んだブランボロヴェー・クネドリーキの大きく2種類があります」

クネドリーキは正確にはパンではなく、練った小麦粉を丸めて茹でるダンプリング料理に分類される。 2種類ともモチモチとしているが、小麦粉のほうはイースト菌を使って発酵させるため蒸しパンのようにふんわりとしていて、イースト菌を使わないジャガイモのクネドリーキはニョッキのようによりもっちりとしているそうだ。

郷土料理ー2

=資料=

チェコ共和国の料理 ; 北方に位置する、東西に長い内陸国というチェコの国土立地は料理の食材に制限を加え、制限の枠内で様々な工夫を凝らした料理が生み出された。 伝統的には穀類、限られた種類の野菜、豚肉、牛肉、家禽類、乳製品、庭園で獲れた果物が、主な食材になっている。 前菜、デザート類の種類が豊富な点に特徴があり、一説には2,000種類もの前菜が存在すると言われている。

チェコ料理には香辛料による強い風味は付けられず、素朴な味付けがされ、ビーフストックに塩、コショウ、ラードがチェコ料理の基本的な味付け方法となっている。 肉料理の仕上げとしてスメタナ(サワークリーム)が入れられることが多く、味付けについて単調な印象を持たれる。 伝統的なチェコ料理は過多ともいえる脂肪分と塩分が含まれ、1つの皿に大量の料理が載せられる。 市場経済導入後からの健康志向の高まりによって、量が多く味の濃い肉とジャガイモ中心の伝統的なチェコ料理に手が加えられつつある。

朝食はパンにハムかチーズを添えた簡素なもので、コーヒーか紅茶が一緒に飲まれている。 夕食も簡略で、パン、ジャガイモとハムやソーセージの盛り合わせなどが食べられている。

典型的なチェコ料理の1つとして、酢キャベツ(ザワークラウト)とクネドリーキを添えたローストポーク(ヴェプショヴァー・ペチェニェ)が挙げられる。 ローストポークと付け合せの組み合わせはチェコ料理の基本形の一つであり、素材を牛肉、鶏肉、鯉のぶつ切りなど、調理法をソテーグリルに、付け合せのクネドリーキを茹でたジャガイモなど、料理を構成する要素を変えることで新たな一品料理が誕生する。

別のチェコ料理の基本形に、素材に衣をつけて揚げた料理がある。 叩いた豚肉、キノコ、カリフラワー、チーズなどがフライにされる。 フライには通常タルタルソースがかけられ、茹でたジャガイモが付け合せとされる。 ポークカツレツには、温かいジャガイモか冷たいポテトサラダが添えられる。

郷土料理ー3

 === 続く ===

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