民族のソウル・フード探訪 =177=

◇◆ 世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅   ◇◆

【“NATIONA GEOGRAPHIC/日本語版(文=中川明紀・編集者)”に追記補講】

 チェコの“茹でるパン”ことクネドリーキの奥深き世界  =3/3= ★

​​ ​​ ​​郷土料理ー1

 クネドリーキはふんわりとやわらかく、蒸しパンよりもっちりとした感じだろうか。ほのかに甘い。 しかし、時折異なる食感があるので尋ねると乾燥させたパンが入っているとのこと。  「チェコでは日が経って固くなったパンをちぎっていれたりするんですよ」と高野さん。 食料を無駄にしないための昔の人の知恵だろうか。 でも、このパンの塩気がほどよいアクセントになっているようだ。 さらに、からめたグラーシュがしみ込み、なんだか至福な気分。

一方のヴェプショ・クネドロ・ゼロは、ヴェプショが豚、クネドロがクネドリーキ、ゼロはザワークラウトの意味だというとおり、たっぷりのザワークラウトの上にローストした豚のバラ肉がのり、クネドリーキが添えられていた。 肉は焼いてから肉汁を利用して煮込むそうでとてもやわらかい。 やはりシンプルな味付けだが、キャベツを乳酸発酵させたザワークラウトの甘酸っぱさとクネドリーキが肉の脂っこさを中和し、旨みを引き立てている。

決して主張はしないが、メインを引き立て味わいを豊かにする存在。 クネドリーキは日本のごはんのようなものかもしれない。 しかし、小麦粉とジャガイモはどう食べ分けているのだろうか。

「定義はないですが、シチュー系には小麦粉のホウスコヴェー・クネドリーキ、グリル系にはジャガイモのブランボロヴェー・クネドリーキを付け合わせることが多いですね」と教えてくれたのは、首都・プラハ出身でチェコセンター東京に勤めるエヴァさん。 チェコセンターは世界22カ国でチェコの文化を普及するチェコ外務省の外郭団体で、大使館とともに今回のチェコ文化年にも関わっている。

なるほど、汁気が多いおかずには粘り気の少ないごはんのほうが合うのと同じ感覚かもしれない。  「クネドリーキは茹で加減が難しくて、茹ですぎると裂けてしまったり、溶けてしまったりします。 日本のお味噌汁と同じで、クネドリーキが上手な人はいいお嫁さんになるといわれているんですよ」とエヴァさん。

最近はスーパーなどでも買えるそうだが、「パンは買うけれど、クネドリーキはよっぽど忙しくなければ家でつくります。 特にジャガイモのクネドリーキは手作りじゃなくちゃダメですね」とマーティンさんも言っていた。 やはりただの付け合わせではないこだわりが感じられる。

「クネドリーキは大きくは2種類ですが、いろいろな食べ方があってフルーツを入れて食べたりもするんです」とエヴァさん。オヴォツネー・クネドリーキといって、プルーンやイチゴ、アンズなどフルーツを小麦粉のクネドリーキで包むらしい。

果物好きの私にはたまらない料理だが、驚いたのはそれが食事のメインだということ。   「チェコは昼食がメインでオードブル、スープ、メイン、デザート、コーヒーという流れ。簡単にする時はオードブルを省略します。 オヴォツネー・クネドリーキはそのメインで、中には10個以上食べる人もいますよ」

郷土料理ー2

=資料=

チェコ共和国の主な料理

  • ヴェプショヴァー・ペチェニェ(vepřová pečeně) – ローストポーク
  • ペチェナー・カフナ(pečená kachna) – ローストダック
  • ペチェナー・フサ(pečená husa) – ガチョウのロースト。 塩や香辛料をすり込んだ肉をオーブンで焼き上げる。
  • スヴィチュコヴァー・ナ・スメタニュ(svíčková na smetaně) – 牛フィレ肉に甘口のクリームソース(スヴィチュコヴァー)をかけた料理。
  • ヴェプショヴィー・ジーゼク – ポークカツレツ
  • グラーシュ(Guláš)
  • ボヘミアン・ポテトスープ – ジャガイモ、肉類、野菜をブイヨンで煮込み、牛乳や生クリームで仕上げたスープ
  • スマジェニツェ(smaženice)
  • クネドリーキ(Knedlíky)
  • ブランボラーク – すりおろしたジャガイモに小麦粉、卵などを混ぜてフライパンで焼き上げたポテトパンケーキの一種
  • プルニェナー・シュンカ – ホイップクリームと粗挽きのホースラディッシュをハムで包んだ前菜
  • ヴドレク – パンケーキ
  • パラチンキ – パンケーキ
  • ヤヴルコヴィー・ストゥルデル – リンゴなどの果物やクリームチーズをペストリー状の生地で包んだ菓子
  • コラーチ(koláče) – ケシの実入りのモラヴィア地方の菓子パン

チェコ料理は、野菜料理の種類はあまり多くない。 伝統的なチェコ料理では、野菜は肉料理の添え物として扱われている。チェコのサラダには、トマトやレタスなどをシンプルなドレッシングで和えたものが多い。 冬には酢漬けの野菜がサラダの素材に使われる。 キノコ狩りはチェコの季節の風物詩で、夏から秋にかけての時期の森はキノコ狩りに訪れた人々で賑わう。キノコを利用した料理に、みじん切りにして炒めたタマネギとニンニクに細かく刻んだキノコを加え、卵でとじたスマジェニツェがある。

郷土料理ー3

 === 続く ===

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