睡眠の都市伝説の真意 =081=

☆彡 睡眠の都市伝説を斬る =三島和夫・睡眠研究者= 彡☆

【この企画は“Webナショジオ・連載/睡眠の都市伝説を斬る”に追記補講した】

補講:知ってるようで知らない時差ぼけ対策 =2/3 = 

 睡眠研究=1

​​​T: 睡眠調節に関わる生体機能には、自律神経、ホルモン、脳内神経伝達物質、ひいては特定の神経細胞の活動など多数あってそれぞれ日内リズムを刻んでいるんだ。 その1つ1つが睡眠子時計なんだよ。これら睡眠子時計が現地時刻からズレている限り、すなわち外的脱同調が解消されない限り不眠や眠気は続くんだ。

K: 睡眠子時計はどうやって計るんだろ。

T: 睡眠子時計をすべて計るのは不可能だし、現地時刻への同調速度もまちまちだけど、一番重視されている睡眠子時計はメラトニンと深部体温リズムだね。 人でも測定することが可能で、睡眠に与える影響も大きいからなんだ。 オーケストラで言えば第一バイオリンのコンサートマスターといったところかな。

外的脱同調のメカニズムと対処法を理解するために、1周24時間の陸上競技用トラックを走るウサイン・ボルト、ヒツジ君、トリ君を想像してみて(次ページの図)。 ボルトが親時計だとすると、ヒツジ君が睡眠子時計、そしてトリ君がその他の子時計って役割分担だね。

スタートラインを日本時間としよう。飛行機で到着すると同時に現地時刻に向けて一斉にスタートだ。 たとえば、時差が13時間のニューヨークの場合は半周とちょっと先あたりがゴールになるね。ゴールインすれば渡航先の現地時刻に同調したと考えます。では、ヨーイ、……

K: ちょ、ちょっと待って! 俺っち、羽ばたいてもイイっすか。小走りじゃ、圧倒的に不利なもんで。

T: あはは。だから鈍足の子時計役をやってもらうんだよ。じゃあ、準備はイイかな? ヨーイ、スタート!

(ボルトがあっという間にゴールインして、次いでヒツジ君がゴールイン! トリ君は未だ必死で走行中)

T: お疲れさま。睡眠子時計役のヒツジ君がゴールした段階で不眠や眠気は改善だね。ヒツジ君のスピードはいつも同じなので、外的脱同調が解消するまでの期間は走らなきゃならないトラックの距離、つまり時差の大きさで決まる。ハワイに行くのとニューヨークに行くのでは時差ボケの程度は全然違います。 これは分かるよね。 ただ、外的脱同調の持続期間を決めるもう2つ大きな要素があるんだ。これは時差ボケ対策の上でも大きなポイントになります。

答えを言っちゃうと、その2つとは、トラックを「どちら向きに走るか」、そして、トラックに吹く「風向き」なんだ。

S:「どちら向きに走るか」の走る向きというのは、ヨーロッパに向かう西行き飛行と米国に向かう東行き飛行のことですか?

T: 惜しい! それは昼夜リズムがズレる方向だね。正解は海外旅行で昼夜リズムがズレたときに、睡眠子時計(体温やメラトニンリズム)が走る方向のこと。

S: えっ? 同じ方向に進むんじゃないんですか?

T: ふ、ふ、ふ、それはどうかな。 じゃあ、具体例で説明しよう。ロンドンとロサンゼルスはともに日本時間から8時間昼夜がずれているけど方向が違うよね。ロンドン(西行き飛行)では日本より8時間遅れで夜がやってくる(これを時差8時間と呼ぶ)。 一方、ロス(東行き飛行)では日本より16時間遅れで夜がやってくる(時差16時間)。 言い換えれば、24時間マイナス16時間イコール8時間、夜が早くやってくる。

ここで再度ヒツジ君に質問です。 16時間遅れのロス時刻に同調するため睡眠子時計は24時間トラックをどっちの方向に走る?

S: え? 普通に3時、6時、12時方向へと右回りに走って……

T: えー? ヒツジ君は真面目だなぁ(笑)

K: 鈍くさいなー、左回りの方が近いだろ!

睡眠研究=2

=資料・文献((AllAbout健康・医療より)=

睡眠薬、メラトニン、B12……時差ボケに効く薬って?

日本にいる間に睡眠のパターンを変えられなかったり、飛行機の中で上手く調整できなかった場合には、最終手段として薬を使いましょう。

■睡眠薬
最初の1~2日に、作用時間が短い睡眠薬を飲むと、十分な睡眠時間を確保できて、日中の眠気が少なくなり、パフォーマンスも改善します。トリアゾラムやブロチゾラム、クロナゼパムなどが有効です。ただし、アルコールを睡眠薬と一緒に摂ると、一時的な記憶喪失などが起こることがあるため、注意しましょう。

■メラトニン
脳の松果体で作られるメラトニンは、睡眠ホルモンとも呼ばれています。日本では薬とされているため、一般の人は購入できませんが、アメリカなどではサプリメントとして売っています。現地時間の午後8~9時ころに、1~3mg飲むと、体内時計の調整が早まり、時差ボケの症状を和らげてくれます。

■ビタミンB12
体内時計を調整する作用が最も強いものは、強い光ですが、ビタミンB12は、光の作用を助ける働きがあります。また、ビタミンB12が直接体内時計に作用したり、睡眠を促したりすると考える研究者もいます。実際にはメチルコバラミンを、1日に1.5~3.0mg、3回に分けて内服します。

■バイアグラ
まだ実験の段階ですが、体重1キロあたり10ミリグラムのバイアグラを注射したハムスターは、注射しなかったハムスターに比べて、半分の日数で時差ボケから回復しました。これは バイアグラ が、体内時計を調節する神経に作用して、時差ボケ解消を早めたためと考えられます。

睡眠研究=3

=== 続く ===

前節へ移行 ; https://thubokou.wordpress.com/2017/09/08/

後節へ移動 ; https://thubokou.wordpress.com/2017/09/10/

 ※ 下線色違いの文字をクリックにて詳細説明が表示されます ⇒ ウィキペディア=に移行
*当該地図・地形図を参照下さい

—— 姉妹ブログ 一度、訪ねてください——–

【疑心暗鬼;民族紀行】 http://bogoda.jugem.jp/

【浪漫孤鴻;時事心象】 http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/

【閑仁耕筆;探検譜講】 http://blog.goo.ne.jp/bothukemon

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中