睡眠の都市伝説の真意 =146=

☆彡 睡眠の都市伝説を斬る =三島和夫・睡眠研究者= 彡☆

【この企画は“Webナショジオ・連載/睡眠の都市伝説を斬る”に追記補講した】

〝睡眠に良い食べ物“のウソ  =3/3=

 The Four Food Groups

​​  さまざまな食材から睡眠の改善効果のある物質を抽出に失敗する原因はさまざまだが、一番大きな理由は、プラセボ効果が大きいことである(参考:前記載「睡眠薬の効果は4階建て ー偽薬、侮り難しー」)。プラセボ効果を上回るには、その抽出成分がかなり強い作用を持っている必要があるが、普通の食物にそのような強力な催眠作用を持つ成分が含まれていることは少ない。含まれているとすれば食材としては不向きだろう。

そのため、動物に大量に投与すれば効果はあるが、人体に悪影響をもたらさない程度の分量では効果が不十分という結果になりがちなのである。そのような栄養素はかなり多くあるが、しかし教科書に記載するほどのエビデンスにはならないのだ。

効果は十分ではないが、少しでも効果があるのではないか、日々食すればいずれ効果が現れるのではないか、と質問されることもある。実際、食品や栄養素の中には長期摂取である種の癌や生活習慣病のリスクを高めたり、抑えたりするものがある。

しかし、睡眠についてはそのような中長期的な効果が実証された食品や栄養素は、私の知る限りない。なぜなら一般的には、特定の栄養素の作用が、その晩のうちに、ある一定レベル(閾値と呼ぶ)を超えないと快眠効果を実感できないからである。睡眠への作用を翌日に持ち越す(貯金する)こともできない。一晩ごとの短期決戦なのである。

食事と睡眠の関係の難しさを示す典型的な一例がある。催眠作用を持つメラトニンというホルモンがある。メラトニンの原料はトリプトファンというアミノ酸で、私たちはそのすべてを食事から摂っている(体内で作られないため必須アミノ酸と呼ばれる)。そのためか、最近、トリプトファンを含む食材をたくさん食べればメラトニンが大量に作られて睡眠が改善するという記事をよく見かける。

一見すると原料のトリプトファンを多く摂るほど芋づる式にメラトニンが増えそうだが、実はそんなことはない。タネを明かすと、トリプトファンからすぐメラトニンが作られるわけではないからである。メラトニンの直接の原料は(うつ病などとも深い関わりのある)セロトニンという脳内の神経伝達物質である(前記載「もっとバナナ を! 冬季うつの自己治療」)。

つまり、トリプトファンがセロトニンになり、次にメラトニンを作るという2つのステップが必要なのだが、セロトニンからメラトニンを作る酵素は普段から目一杯働いていて余裕がない。したがって、さらにトリプトファンを大量に摂っても、メラトニンはそれ以上増えたりしない。原料がいくらあっても工作機械がすでにフル稼働中で余力がないのだ。

このように、「睡眠によい〇〇成分が含まれている果物」なんて銘打っていても、人で十分な効果を出すには本当は毎晩ダンプカー1台分食べないとダメ、大量に食べてもほとんどは利用されずに排泄されてしまう、なんて事例がネット上には満ちあふれているのである。

睡眠研究=2

=資料・文献= 

快適な睡眠に効果的な食べ物

気持ちよく眠るためには、深部体温を急激に下げるの必要があるということを知っておかなければなりません。それではどうすれば良いのかというと、体温が上がりやすくなる食べ物を食べれば良いのです。 例えば、夕食にトウガラシの主成分であるカプサイシンを摂取したり、体が温まりやすくなる鍋料理などを食べると深部体温を上昇させることが出来ます。

他には生姜も身体を温める作用があるので、夕食に生姜を使った料理を取り入れるのも効果的です。 そして深部体温を下げる作用があると言われている”グリシン”というアミノ酸が含まれている食べ物は積極的に食べるのもおすすめです。 グリシンは寝る前に摂取しておくと寝ている間に体温を下げることでより深い眠りにつくことが出来、中途覚醒もしにくくなると言われています。

グリシンは豚のゼラチン部に多く含まれており、他にもイカやエビ、ホタテ、カキ等に含まれているので、眠れないという人は是非取り入れてみてください。 また、グリシンは多くの睡眠サプリにも含まれているものがあるので、そういったサプリを利用するのもおすすめです。

そしてもうひとつの快眠に効果的なものは「トリプトファン」が含まれている食べ物です。 トリプトファンは睡眠ホルモンであるメラトニンを作る原料になるため眠りを誘う重要な働きをしてくるのです。 しかし、トリプトファンは体内では合成されないので食べ物から摂取しなければなりません。

ということで、夜ご飯にはトリプトファンがたくさん含まれている食べ物を食べると眠りにつきやすくなるのでおすすめです。 トリプトファンは牛乳、クルミ、カツオ、サンマ、ゴマ、麩、バナナ、チーズなどに含まれています。 しかし、トリプトファンがメラトニンに変換されるまでは一定の時間が必要になるので、朝食に摂取しておくのも効果的です。

睡眠研究=3

=== 続く ===

前節へ移行 ; https://thubokou.wordpress.com/2017/11/11/

後節へ移動 ; https://thubokou.wordpress.com/2017/11/13/

 ※ 下線色違いの文字をクリックにて詳細説明が表示されます ⇒ ウィキペディア=に移行
*当該地図・地形図を参照下さい

—— 姉妹ブログ 一度、訪ねてください——–

【疑心暗鬼;民族紀行】 http://bogoda.jugem.jp/

【浪漫孤鴻;時事心象】 http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/

【閑仁耕筆;探検譜講】 http://blog.goo.ne.jp/bothukemon

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

w

%s と連携中