睡眠の都市伝説の真意 =159=

☆彡 睡眠の都市伝説を斬る =三島和夫・睡眠研究者= 彡☆

【この企画は“Webナショジオ・連載/睡眠の都市伝説を斬る”に追記補講した】

眠りながらも目覚めてる?半球睡眠とは? =1/2=

​​睡眠研究=1

T: 皆様、明けましておめでとうございます! 当初は「長くて20回くらいかな〜」と気軽にお引き受けした本連載もなんと66回を数え、3度目のお正月を迎えることになりました。 遅筆の私としては迫り来る締め切りのために睡眠時間が削られて苦しいときもありますが、読者や患者さんから「勉強になりました」「役立ちました」とご連絡をいただくことも増えて、疲れも一気に吹き飛びます。本年もよろしくお願いします。 ということで、さっそく始めましょう。

2017年最初のテーマは「半球睡眠」です。そして、今年の年男(としおとこ)であり、半球睡眠のプロフェッショナルでもあるトリ君が今回の主役です! どうぞ。

B: オメデトウございます! でも、ひとこと言わせてもらえば、トリだからって必ずしも酉(トリ)年とは限らないでしょ! それに半球睡眠なんて初耳だし、プロフェッショナルなんて言われても何のことやらさっぱり。

T: トリ君、正月早々からテンションが高いね。ま、おいおい説明するからね。 えーと、ヒツジ君はどこかな。あれ、何か元気がないね。

S: 「2年前」の年男のヒツジです。新年明けましておめでとうございます……連載開始後、初めて迎えた正月が未(ヒツジ)年であったにもかかわらず、今回と違ってなぜかフィーチャーしてもらえませんでした。「ヒツジと睡眠」って色々とネタがあるのに……。

T: あれー……そうだったかな?(あの頃はネタが豊富にあったからな……) ま、ま、せっかくのお正月なので明るく楽しく参りましょう _^;

それにしてもトリ君はニワトリのくせに半球睡眠を知らないとは驚きだなぁー。ごく端的に表現すれば、左右の大脳半球が片方ずつ交代で眠る現象を半球睡眠といいます。実際に脳波を測ってみると、文字通り片側は覚醒時の脳波、反対側は睡眠脳波が同時に出現しているんだ。

B:  なんでそんなヘンテコな睡眠があるんだろ。

T: いろいろな理由で「ぐっすり寝てはイケない状況」におかれた動物たちの生き残り戦略として進化した機能だと考えられているんだよ。  多くの野生動物にとって捕食者(外敵)からいかに身を守るかが大事だよね。特に1カ所でじっとしている睡眠中は危険な時間帯。だから動物は安全な巣の中で身を固めた姿勢で睡眠をとるのが基本です。腹を出した無防備な状態で爆睡している人やネコやイヌをみるとつくづく「野生を忘れてるな」「平和でいいな」と感じるよ。

その点、半球睡眠をとる動物では大脳皮質の半分は起きている状態なので、周囲の状況が全く認識できなくなる全球睡眠とは違って、外部環境に注意を払いながら安全に眠ることができるんだ。もっと言うと、いろんなことをしながら眠れます。

S: なんかよく分からないけどウラヤマシイ……。私なんかいったん寝てしまうと地震があっても気づかずに朝まで爆睡です。腹は出していませんが。  いったい半球睡眠はどのような動物にみられるんですか?

T: 半球睡眠をする代表的な動物と言えば渡り鳥が有名だね。アマツバメ、イソシギ、カモメなどでは半球睡眠があることが研究で明らかになっている。また、イルカやクジラなどの海洋哺乳類でも半球睡眠がみられるよ。

何千キロ、何万キロも飛行する渡り鳥だけど、何日間も眠らないで飛び続けるわけにはいかない。けれど、両半球とも睡眠状態になると墜落してしまうよね。群れをなして渡りをするときにはお互いにぶつからないように距離を保つ必要もある。イルカやクジラの場合は呼吸のために定期的に水面に浮き上がるのに半球睡眠が便利です。

イルカは昔から半球睡眠の研究に貢献してくれていて、1970年代に当時のソビエト連邦のモスクワ大学にいた睡眠研究者がイルカの脳波を測定したことで半球睡眠が初めて実証されたんだ。 半球睡眠の時は、寝ている脳の反対側の眼が閉じているので、脳波を測らなくても分かるときもあるんだよ。動物園のイルカやペンギンが片目を閉じているのはウィンクではなく半球睡眠のときだね。

B:  そんな便利な半球睡眠なら、すべての動物にあったらいいのに。

T: ほんとだよね。私も仕事や原稿の締め切りが近くなると、半球でも1/4球でもよいから働いてくれないかなと思う時があります。 半球睡眠がある動物とない動物がいる理由はよく分かっていないし、いまだに詳しいメカニズムも不明のままなんだ。  ちなみにトリ君、キミもトリの端くれならば半球睡眠ができるんじゃないの?

B: ギクッ。自分では意識していないんだけど。。。

睡眠研究=2

半球睡眠”が旅行で眠れない理由? 出張や旅先でぐっすり眠るコツ|医師コラム

枕が変わると眠れない……。旅行先や出張先で、眠れない経験をしたことはありませんか? リフレッシュ旅行ならまだしも、大事な出張で眠れないと困りものです。ここでは、旅先でも落ち着いて眠るためのコツを、睡眠専門医がご紹介します。

なぜ旅先では眠れなくなるの?

はじめて泊まるホテルなど、いつもと違う環境でよく眠れないことを、「第一夜効果(ファーストナイト・エフェクト)」といいます。多くの場合、同じところでの2泊目以降は、普段と同じように眠れるようになります。睡眠の研究のために検査室へ泊まってもらうとき、はじめの夜は第一夜効果のためデータが使えず、2番目以降のデータで研究を行います。

最初の夜の脳活動を詳しく調べると、>片側(右あるいは左)の脳は活動を停止して眠っていましたが、反対側の脳は目覚めているときと同じくらい活動的でした。自宅など慣れたところで眠るときも、外界の音や光などの刺激に対して目を覚ますことがあります。脳のごく一部が目覚めていて、「見張り番」あるいは「夜警」の働きをしているからです。いつもと違うところで眠る最初の夜は、見知らぬ環境に対して警戒心が強く働き、片方の脳全体が起きているため、寝つきが悪く、夜中に目覚めることが多くなるのです。

 片方の脳だけが眠る睡眠法を、「半球睡眠」といいます。呼吸のため定期的に水面に出ないといけないイルカや、長い距離を飛び続ける渡り鳥などは、この半球睡眠を使って脳を半分ずつ休ませています。第一夜効果は、ときに厄介ではあるものの、人間がもつ動物本来の名残とも考えられます。

 旅行先や出張先で落ち着いて眠るコツ

眠るときの環境が変わったため、警戒心が強くなるのが第一夜効果です。ということは、はじめて泊まるところの環境を自宅と似たものにすれば、気持ちが落ち着いて眠りやすくなります。

いつもの使い込んだ枕と、同じ枕の新品で寝心地を比べた実験があります。それによると、ふだん使っている枕の方が、睡眠の質がよいことが分かりました。おそらく、使っているうちに素材が弱って部分的にくぼみ、自分の頭の形に合うようになったためと思われます。

また、自分のにおいがしみ込んだ枕や、慣れた手触りの枕カバーで眠るほうが、安心できて眠りやすいと考えられます。旅行などで枕が変わると眠れない人は、自宅の枕を持っていくか、少なくともいつも使っている枕カバーを旅先でも使うと、眠りやすくなりそうです。ナイトウエアやぬいぐるみなどの小物、アロマオイルも、自宅で使っているものを持っていきましょう。 ・・・・つづく

 睡眠研究=3

=== 続く ===

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