睡眠の都市伝説の真意 =138=

☆彡 睡眠の都市伝説を斬る =三島和夫・睡眠研究者= 彡☆

【この企画は“Webナショジオ・連載/睡眠の都市伝説を斬る”に追記補講した】

眠気の正体 =1/2=

 睡眠研究=1

​​  眠気は毎日必ずやってくる。  夜更かしが得意でも、明け方になれば睡魔に勝てなくなる。  眠気の強さには日によって変動もある。  早起きをした日、疲労が溜まった日は眠気が強い。

眠気は24時間周期で現れるが、これは主に体内時計(生体リズム)の指令による。しかし、それで全てを説明できるわけではない。体内時計の指令だけであれば、徹夜をしていても朝になれば眠気が吹っ飛ぶはずだが実際にはそうではない。

24時間リズムとは別に、眠気は覚醒時間(起き続けた時間)に比例して徐々に強まるという特徴がある。体内時計が腕時計型だとすれば、対比的に「砂時計」型システムが働いていると表現されることもある。ひっくり返すと着実に眠気の砂がたまり、ある量を超えたらバタンキューというわけである。このように睡眠は二つの時計の影響を受けている。

徹夜明けの早朝は体内時計と砂時計がせめぎ合う時間帯である。砂時計のために深夜から明け方に向けて強まった眠気が、朝食の時間帯あたりでいったん弱くなる。これは体内時計の指令で脳温が上昇したり、覚醒作用のある副腎皮質ホルモンが分泌されたりするからである。

しかし、そのような目覚め感も長続きせず、砂時計が下に溜まってしまえば力尽きて眠り込んでしまうのだ。砂時計型システムは、別名、睡眠恒常性(すいみんこうじょうせい)とも呼ばれる。

恒常性とは体の状態を一定の(正常な)状態に保つ力である。例えば、血圧が高すぎれば血管を拡張して下げる、血糖値が高くなればインスリンを分泌して下げる、体温が低すぎれば筋肉を収縮させて(震えて)熱を産生して上げる、などありとあらゆる体の機能に恒常性が働く。

当然ながら睡眠も例外ではない。睡眠の大きな役割の一つが休息である。長時間にわたって覚醒(活動)し疲労が蓄積するほど睡眠のニーズは高まる。動物界全体で眺めれば、体重当たりのエネルギー消費量が大きい、すなわち活動性が高い動物ほど睡眠時間が長い傾向が認められる。(参考記事:「第5回「ゾウの睡眠、ネズミの睡眠」」

厳密には疲労と眠気は異なるのだが、ここではざっくりと「蓄積した疲労を解消しようとする恒常性の圧力が眠気(睡眠欲求)」であると理解していただいて良い。

では、この「蓄積した疲労」「睡眠欲求」の正体はいったい何か?

睡眠欲求を高める物質(睡眠物質)が存在するのではないかと古くから研究が行われてきた。

第23回「断眠の世界記録 ラットvs.人間」でも触れたが、今から100年以上も前に、日本の睡眠研究の泰斗である石森国臣博士は長期間断眠した犬の脳脊髄液を別の犬の脳内に注入すると睡眠が誘発されることを発見するなど、日本は睡眠物質探しの分野を牽引してきた。

覚醒中に蓄積する(もしくは減少する)何らかのホルモンや神経伝達物質か、タンパク質や酵素もしくはその代謝産物か、活性酸素(フリーラジカル)のような有害物質か。これまでに様々な物質が候補に挙がった。

睡眠研究=2

=資料・文献= 

眠気を覚ます方法7個!絶対寝てはいけない時に使えるやり方とは(1/2)

カフェインは午前中に眠い時におすすめ!

朝、仕事や学校が始まる前に飲むと午前中の仕事に集中しやすくなりますし、昼食後、午後の仕事を始める前や、ティータイムにカフェインを摂ることで仕事や勉強の効率を上げることができるでしょう。

飲み過ぎはカフェイン中毒や睡眠障害につながるのでカフェインだけに頼るやり方はお勧めしません。

自分の一番眠たくなるタイミングを把握し、その時間の30分前にコーヒーを飲むなどうまく使って眠たい時間を乗り切りましょう!

ミント系のタブレットやガムに頼る

フリスクやミンティアなどスーッとするタブレットや、酸っぱいパウダーがついているグミ、梅の加工菓子、刺激の強いガムなどをこっそり噛むのも効果があります。

口の中に速攻で刺激が広がり、目や頭がシャキッとするのを感じるでしょう。今すぐ効果がほしい時にはおすすめです。

眠気を覚ますツボを押す

おすすめは「合谷(ごうこく)」というツボです。

手の甲、親指と人差し指の付け根から下に下がっていくと二つの指の骨の接合点があるはずです。

そこに反対側の親指を当てて骨の間に指をゆっくり強めに押し入れるようにして指圧します。

眠気を覚ますだけでなく頭痛や肩こりにも効果があり、緊張や不安もやわらげてくれるツボなので覚えておいて損はないでしょう。

耳マッサージが効果あり?

眠くなったとき、耳たぶを引っ張ってみてください!

痛みで目が覚めるというわけではありません。耳たぶには眠気を覚ます効果のあるツボがあるのです。

そのほか耳にはさまざまなツボが集まっており、眠気覚ましついでに耳全体を優しく引っ張ったり押したりしてあげると集中力がアップし、業務や勉強もはかどることでしょう。

睡眠研究=3

=== 続く ===

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